IAEA事務局長、「イランとの話し合いで注目すべき進展あり」
ラファエル・グロッシIAEA国際原子力機関事務局長が、イランとの話し合いにおいて注目に値する進展が見られたとして、「我々は、保障措置問題の解決に向け同一のはっきりした解釈に達した」と語りました。
グロッシ事務局長は今月3日、代表団を率いてテヘラン入りし、同日および4日土曜の2回にわたり、エスラーミー・イラン原子力庁長官と会談しました。
グロッシ氏はまた、同国のアミールアブドッラーヒヤーン外相およびライースィー大統領と会談しました。
エスラーミー長官はグロッシ事務局長と行った共同記者会見で、「IAEA事務局長のイラン訪問は、わが国とIAEAとが専門的関係を築いていることを伝えるメッセージだ」と述べました。
また、グロッシ氏も「核合意復活協議は、優先事項として続けられる。我々が到達するであろう良好な合意は、核合意復活の助けとなるだろう」と語りました。
また、イランの核施設に対してシオニスト政権イスラエルが脅しをかけていることに関し、「IAEA総会において、こうした脅迫ならびに原発や核施設への攻撃は非難された」としました。
そして、「あらゆる軍事的行為は完全に非難されるべき違法なものであり、さらに我々が行動指針とする構造的プロセスからも外れている」と述べました。
イラン原子力庁およびIAEAは、2日間にわたるグロッシ事務局長のテヘラン訪問およびイランの政府高官らとの会談の終了に際して、共同協力声明を発表しています。
イルナー通信によりますと、4日土曜夜にオーストリア・ウィーン空港に到着しグロッシ事務局長は、今回のテヘラン訪問およびイラン政府高官との会談を重要なものだったとし、「前向きな行動に向けた大枠が得られた」と述べました。
また、イラン国内における60%濃度でのウラン濃縮作業をめぐる質問に対しては、「イランはこれに関してIAEAに説明する必要はない」と答えました。
そして、「イラン側は、通知したレベルでの濃縮作業を行い、その後に我々が、必要な調査を実施する」としました。
グロッシ氏は、イランでのウラン濃縮作業状況に関する話し合いの結果が満足いくものだったとし、「イランの核計画に関しては別の問題が出ているが、この問題に関係するものではない」と語っています。
そして最後に、「近くイランにて、保障措置面の問題解決のために技術的会合が開催される」と結びました。