イラン・ロシア・中国による海上合同軍事演習
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イラン、ロシア、中国の3カ国による海上合同軍事演習の開催は世界規模で大々的に報じられ、国際メディアのすべてがトップニュースとして伝えました。
(last modified 2025-10-27T05:05:03+00:00 )
3月 16, 2023 20:33 Asia/Tokyo

イラン、ロシア、中国の3カ国による海上合同軍事演習の開催は世界規模で大々的に報じられ、国際メディアのすべてがトップニュースとして伝えました。

この3カ国は、2019年にも海上協力の深化を目的に合同軍事演習を開催した経歴があります。このときも世界的に大きく報じられ、多くのアナリストらが、これを国際体制を多極化させる一大国際的行動だと評していました。

今回の演習実施は、高いレベルの相互信頼と戦略的協力の発展、および海上安全保障の脅威への共同対処に向けたイラン、ロシア、中国の能力を示しています。世界で海賊行為が増加し、世界貿易における国際海域や海路の重要性が高まっていることを踏まえれば、イラン、ロシア、中国の間の海上協力の発展は極めて重要だと言えます。

上海科学院の国際関係の専門家は、「この演習のタイミングは極めて正確に時宜を見計らってのもので、あらゆる種類のアメリカの制裁圧力に立ち向かう強さを示している。さらに、地域および国際的な3大国間の海上協力の強化は、国際海運の安全と海賊行為対策を保証するものである」との見方を示しています。

国際貿易における海上ルートの重要性が増していることに注目すると、間違いなく、地域・国際的な海上協力の強化により、シルクロードを含むこれらのルートの重要性が高まる可能性があります。

以前からイランは常に、北インド洋、オマーン海、ペルシャ湾およびその湾口に当たるホルモズ海峡の安全を、最も重要な国際海路の1つとして非常に重視してきました。また、この地域におけるイランのアプローチも、地域諸国との協力によりこれらの海路における最高レベルの安全を確保することが目的とされています。 

これについて、ある国際問題の専門家は、「イラン、ロシア、中国による海上合同演習は、船舶および経済の安全への支援・保護にとって非常に重要である。それは、この3カ国がいずれも貿易立国であり、主に輸出志向経済を有しているからである。実際、これらの国は国際海路の安全確保や、世界貿易の安全保証に必要な能力があることを示している」との見解を示しました。 

いずれにせよ、オマーン海で実施された今回の演習には、ヘリ離発着、各種の対地、地表、対空ミサイルシステムの搭載、地下目標への対処能力など、さまざまな能力を備えた最新型駆逐艦や艦艇が派遣されており、3カ国の海上演習の水準が非常に高いことを物語っています。

米国が近年、海域、特に中国周辺海域や重要な国際海路への軍事駐留・進出を強めており、ペルシャ湾の一部の国と海軍同盟を結ぼうとしているとさえ言われていることを考えれば、イラン・中国・ロシア3カ国間の海上協力は、海上安全保障の維持および、地域・世界の国々への平和と友好のメッセージ発信という点でより重要性を帯びてきます。

この問題は、米国とその同盟国が近年、世界各地での一連の海上軍事演習の実施により国際回路の安全を危険に陥れ、世界の様々な地域で軍国主義が高まる原因となっていることから、より重要性を持っています。国際海路の安全は常に保証されるべきであり、それにより世界貿易、特にエネルギー移送のプロセスが繁栄することになるのです。

 


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