イラン国連大使、「米大統領補佐官の発言は好戦的で国連憲章違反」
(last modified Wed, 10 May 2023 08:05:05 GMT )
May 10, 2023 17:05 Asia/Tokyo
  • イールヴァーニー・イラン国連大使
    イールヴァーニー・イラン国連大使

イールヴァーニー・イラン国連大使が国連に宛てた書簡において、ジェイク・サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)の発言を、好戦的かつ国連憲章および国際法への違反だとしました。

サリバン補佐官は先週、ある演説において「わが国はイランが核兵器獲得に走らないと確信できるよう、必要な措置を講じる」と述べていました。

サリバン補佐官のこの発言の一方、イランは常に、自国が核兵器獲得を目指していないことを強調しています。

イルナー通信によりますと、サリバン補佐官のこの挑発的な表明への反応として、イールヴァーニー国連大使は9日火曜、国連安保理および国連事務総長に宛てた書簡において、「サリバン氏は、2023年5月4日に米ワシントンの研究所で行った演説において、シオニスト政権イスラエルのいわゆる”行動の自由”を米国が正式に認めて支持すると発言したことで、平和目的の核施設に対する武力行使を示唆してイランを脅迫した」と説明しました。

そして、「これらの無責任で挑発的、かつ好戦的な発言が国際法や国連憲章に違反していることに、疑問の余地はない」と続けました。

その上で、「今回の発言はそれだけでなく、イランに対するイスラエル政権のあらゆるテロ行為や攻撃的行為に米国が加担していること示し、さらに、自国がイラン国民や同国の学者および当局者、平和目的の核施設に対するイスラエルのテロ作戦や破壊行為を支持、幇助、促進することでその責任の一端を担っていたことを、同国が認めたということである」と強調しました。

また、「米国がイランの核兵器獲得を許さないと主張していることは、事実の歪曲であるとともに、自国の政治的利益の拡大を狙った米国のまた別の無駄なあがきである」とし、「米国はイランの平和的核開発計画に関して、事実に即さない主張や誤った情報の拡散を止めるべきだ」としました。

イールヴァーニー大使はこの書簡でさらに、「イランは、自国の平和的核計画へのあらゆる誤った考えやこれ関連する挑発行為の可能性に対して警告する。また、テロや軍事行動・破壊活動を含む全ての侵略行為から自国の国民やその利益、施設、主権を守るために、必要なあらゆる措置を講じることは、国際法に基づいた正当かつ本質的な権利だと見なしている」とも指摘しました。

 


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