サラセミアのイラン人少年の文章が、WHOのポスターに
6月 13, 2023 16:44 Asia/Tokyo
溶血性貧血をきたす遺伝性疾患・サラセミアを患っている6歳のイラン人少年の書いた文章が、WHO世界保健機関のポスターに採用されました。
イラン輸血機構は、サラセミアを患うアールサームさん(6)の書いた献血者へ感謝を示す手紙が、WHOのポスターに採用されて公開されたことを発表しました。
サラセミアは、赤血球内のヘモグロビンが遺伝子の異常により体内で正常に生成されず、それにより体の臓器に酸素を届けられなくなるという、先天性の疾患です。患者の体内では異常なヘモグロビンの割合が増え、それにより様々な症状が現れます。
アールサームさんの文書は、世界献血者デーに合わせて書かれたもので、WHOはこれを6か国語に翻訳した上で、ポスターとして印刷します。
アールサームさんの書いた、献血者に向けた心引き付けられる美しい感謝の手紙は、その無垢な言葉で、患者の命を救うための献血の重要性を伝えています。
手紙には、次のように綴られています;
「サラセミアは、小さい時から僕を悩ませ、他の子たちから遠ざけました。でも、お医者さんが輸血を決めてから、痛みがなくなって僕の世界が変わりました。僕や他のサラセミアの子どもたちのためによりよい世界を作ってくれた皆さん、どうもありがとう」