イラン北西部タブリーズの立憲革命博物館
8月 08, 2023 17:15 Asia/Tokyo
イラン北西部のタブリーズには、20世紀初頭にこの国で起きた立憲革命の歴史を伝える博物館があります。
立憲革命は1906年から1911年にかけて、当時のカージャール朝打倒を目的に起きた運動で、最終的にカージャール朝打倒は果たせなかったものの、議会の設置と憲法の制定という成果に結びつきました。
立憲革命の過程には2つの大きな山場があります。1つ目は革命運動の始まりから1906年8月5日の立憲勅書発布までです。この勅書は時のカージャール朝の王・モザッファロッディーンにより発布され、10月に第一議会招集、12月には憲法制定へと至ります。
1907年、モザッファロッディーンが死去すると、後を継いだのは反革命派として知られたモハンマド・アリーでした。彼は議会の解散や憲法の廃止を宣言し、イラン各地で立憲派の蜂起が相次ぐようになります。
なかでもタブリーズは、モハンマド・アリー率いるカージャール朝の政府軍が11カ月にわたって包囲しましたが、革命派はこれを耐え抜いたことで知られています。
これがきっかけで、革命派は勢いを取り戻し、1909年には第二議会が招集されます。
タブリーズにある立憲博物館は、まさにその誉れ高い名を冠しているのです。ここには、サッタールハーンやバーゲルハーンといった立憲革命に身を捧げた戦士たちの銅像や写真などが展示されています。
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