8月30日はイランの「テロとの闘いの日」
西暦8月30日(イラン暦1402年シャフリーヴァル月8日)は、1981年の同日に当時のイラン大統領および首相が暗殺されたことにちなみ、イランでは「テロとの闘いの日」に制定されています。
1981年8月30日、当時のイランのラジャーイー大統領およびバーホナル首相は、その他の政府関係者らとともに首相官邸の爆弾テロに巻き込まれて殉教しました。
この爆弾テロは、反イラン・テロ組織のMKOモナーフェギンによる犯行でした。
イランでは、1979年のイスラム革命勝利以降、1万7000人以上の国民や当局者が、MKOをはじめとしたテロ組織によって殺害されています。
MKOのメンバーは、イランでのテロ活動開始後にまずフランス・パリへ逃げて、その後イラクに向かいました。
当時イラクの独裁者だったサッダームは、このMKOメンバーを利用するかたちで国内のクルド人の大量虐殺を計画し、1991年および1992年には数千人の女性や子どもを含めた多数のクルド人が殺害されました。
イラクはその後、アメリカに侵攻されましたが、MKOメンバーはアメリカの庇護を受けてしばらくの間、米軍基地のキャンプ・リバティに拠点を置いていました。そして、アメリカとイギリスのロビー活動によって、自由な活動ができるという約束のもとに、南欧アルバニアに移りました。
しかし、MKOの主要な支援者であるアメリカ、イギリス、フランスは、このような行動の一方で、自国内にMKOメンバーを正式に受け入れようとはしませんでした。
西側諸国の一部がイランに対しあらゆる破壊的な行為に出ているにもかかわらず、イランはテロとの闘いにおいて、疑いなく世界を代表する大国だと言えます。イランは現在も、この分野で近隣諸国を支援しているとともに、関連国際機関などとも協力を行っています。