イラン大統領、「国連は構造見直しが必要」
イランのライースィー大統領が、ロシアのテレビ局とのインタビューにおいて、「国連には構造の見直しが必要だ」と述べました。
ライースィー大統領はロシアトゥデイとのインタビューで、国連が安全や公正の拡大において役割を果たすには、その構造的見直しが必要とされているとして、「それが行われなければ、世界で発展途上国の間から新興国が登場することにより、国連の役割は日ごとに薄くなり、その地位も低下するだろう」と述べました。
また、イラン社会の先行きについて、「我が国には古くからの歴史と文明がある。この文明は、国民の持つ強い宗教的信仰心と混ざり合ったものである。一方、人々が神の価値に持った信念は、その心に希望を生み、未来を非常に明るく感じさせている」と説明しました。
さらに、「制裁や脅迫にもかかわらず大きな進歩を遂げたことなど、明るい未来の兆候は、はっきりと見えている。換言すれば、イラン国民は自身の持つ信念と希望によって、敵を退却させることができたのだ」としました。
一方、イランのBRICS加入については、「我が国は、非常に高い能力を備えた国である。ペルシャ湾やオマーン海の諸国との関係、さらに中央アジアとの関係においては、地政学的地位を持っているほか、エネルギーの中心地でもある」と述べました。
続けて、「我が国は、可能性や能力があることに加えて、信念を持つ国民が、地域だけでなく世界において敵に立ちむかう役割を果たすことができる。現在形成されつつある新たな世界秩序の中では、我が国は主要な立役者の一つと見なされることだろう」と指摘しました。
ライースィー大統領はさらに、ウクライナとロシアの戦争についても、「この戦争が短期間で終結することは、すべての人々の利益となるだろう。この戦争が勃発した原因は、NATOの覇権追究にあった。現在ウクライナは、米国や欧州諸国から多大な支援と武器供与を受けている。当然ながらこのことは、同国を戦争継続へと駆り立てている」としました。