イラン大統領とアルメニア・アゼルバイジャン両高官が会談
イランのライースィー大統領は、アルメニアのグレゴリヤン国家安全保障評議会書記やアゼルバイジャンのハラフオフ大統領顧問と相次いで会談し、アルメニアとアゼルバイジャンの紛争は対話によって解決すべきとの立場を示しました。
ライースィー大統領は、グレゴリヤン国家安全保障評議会書記との会談で、イランとアルメニアの関係が歴史にもとづき、隣国としての利益を得ながら、様々な分野で建設的なものであったと評価しました。
その上で、カフカス地域への外国勢力のいかなる介入にも反対するとし、アルメニアとアゼルバイジャンの紛争は対話によって解決すべきとの立場を示しました。
また、地域諸国の領土保全の必要性を強調し、カフカス地域におけるいかなる国境変更も容認しないとしました。そして、ナゴルノ・カラバフ地域のアルメニア系住民の権利・安全を訴え、イランとしてカフカス地域の平和・安定確立にむけ協力する用意があると述べました。
これに対し、アルメニアのグレゴリヤン国家安全保障評議会書記は、カフカス地域の最新情勢を報告した上で、アルメニアとイランの関係を価値ある特別なものだとし、イランが地域諸国の領土保全を尊重する姿勢を示していることに謝意を示しました。そして、イランとの関係発展を望むとしました。
ライースィー大統領は、アゼルバイジャンのハラフオフ大統領顧問とも会談し、両国の関係を共通の文化や信仰、歴史にもとづくものだとし、様々な可能性を秘めていると述べました。
ライースィー大統領はこの会談で、両国関係の発展と、両国に対立をもたらすような計画への対抗が必要だとし、地域諸国の安定は、それらの協力に懸かっているとしました。そして、イランはアゼルバイジャン・アルメニア両国の隣国として、紛争解決に協力する用意があると述べました。
ライースィー大統領はこの会談でも、地域の国境の不変性を説き、アゼルバイジャンとアルメニアの紛争解決のため、両国とイラン、ジョージア、ロシア、トルコを加えた3+3の枠組みによる対話を提案しました。
そして、地域諸国は自らの問題を自ら解決する能力があるとし、外国勢力の介入はいかなるものであっても地域諸国の利益にはならないと述べました。