イラン大統領、「一部諸国のイスラエル接近はその国民に損害与えた」
イランのライースィー大統領が、「諸国をシオニスト政権イスラエルから遠ざけることは、我が国の基本政策の一つである。一部のイスラム諸国は、この政策を無視したことによりイスラム共同体へ大きな損害をもたらした」と述べました。
イルナー通信によりますと、ライースィー大統領は5日月曜、スーダンのサデク外相代理と行った会談において、「我が国は、スーダンでの強力な政府の樹立と同国の領土保全を支持する。また、スーダンからの二国関係再開の要請を歓迎するとともに、このことで、失われてきた機会が補填され新たな機会の創出への基盤が築かれると考えている」とし、政治・経済・文化面での両国交流促進や互いの国での大使館開設についても言及しました。
一方で、シオニスト政権イスラエルをめぐって、「犯罪者たるシオニスト政権は常に、暴動や陰謀を起こすことで、イスラム教徒が進む道筋に混乱を生み出そうしてきた。同政権は、イスラム諸国の友人になることは決してなく、イスラム教徒たる諸国民の発展や成長に興味を持つこともない。シオニスト政権と関係を正常化させるという一部のイスラム諸国の措置は、これらの国々のアイデンティティや本質とは相いれないものだ」と述べました。
その上で、「イスラム共同体が現在一部のイスラム諸国に対して抱いている大きな疑問は、これほど多くの犯罪を犯し子どもたちを殺しているシオニスト政権との関係を、どうして未だに維持しているのかということだ。もしこれらの国々がシオニスト政権との断交に踏み切っていたなら、我々は今日、圧政にさらされているガザのイスラム教徒への攻撃が続けられる有様を目の当たりすることはなかっただろう」と指摘しました。
この会談ではサデク外相代理も、自国にイランとの政治的・外交的関係再開の用意があることを強調しました。
また、イランが国際的な場でスーダン国民への政治的支持を示したことに感謝しながら、「我が国は、イランとの関係拡大を希望しており、経済・商業面での二国協力に向けた用意がある」としました。