西アジア諸国と比較したイランの選挙の秀逸性
(last modified Mon, 26 Feb 2024 10:15:18 GMT )
2月 26, 2024 19:15 Asia/Tokyo
  • イランの選挙
    イランの選挙

イランの国会に相当するイスラム評議会の第12期選挙および、最指導者選出・監視を担う専門家会議の第6期選挙が、来たる3月1日金曜にイラン全国で一斉に実施されます。

イランの選挙は、他の西アジア諸国の選挙とは違い明らかな秀逸性があります。敵はイランの選挙に反対する大規模なプロパガンダ攻撃を仕掛け、人々に選挙参加しないよう呼びかけていますが、実のところ、イランは選挙の実施に関して、西アジア地域でトップレベルの国の一つとなっています。

選挙について、大半の地域諸国がその実施に二の足を踏むような中、イランは1979年以来、39回の選挙を実施しており、来月1日金曜のふたつの選挙は、同国で通算40回目と41回目にあたることになります。このように、イランの政治体制は基本的に選挙実施を歓迎しており、また、選挙を体制に力を与える要素の一つと見なしています。同国では、選挙は真の意味で体制の支柱であり、国の意思決定や運命を決定する基盤となっているのです。

もう1つの点として、イランでは国会選挙のみならず大統領選挙専門家会議選挙市町村議会選挙も実施されていることが挙げられます。したがってイラン国民は、国会議員大統領専門家会議のメンバー、さらには市町村評議会のメンバーをも任命していることになり、そのため、イランの政治体制においては国民が卓越した立場や役割を占めていると言えるのです。イスラム体制は、自身の権威を高めるためだけでなく、イラン国民に敬意を払い人間としての尊厳を守るためにも、常に国民の最大限の選挙参加を強調してきました。

さらに別の点として、イランの選挙では政治的競争が行われていることが挙げられます。イランの選挙においては、個人もしくは組織・団体の間に真の競争が存在し、結果が事前に分かる出来レースではなく、投票内油次第で結果が決まるほどのレベルにあります。たとえば、2017年の大統領選挙では、当選者は全投票の50%をわずか0.5%超えるという僅差で勝利を確定させました。一方、一部の地域諸国の選挙では、大統領選挙で当選する候補者や国会選挙で勝利する政党が全体の約9割の得票を獲得するなど、選挙において競争がほぼ存在しない状況が示されています。したがって、イランにおいては、選挙への人々の参加に基づいてより良い候補者が選ばれていると言えるのです。

さらに指摘されるべきは、選挙が行われるほとんどの地域諸国では、世界の大国とつながりとある各メディアにより、政治体制に関する広範な認知戦が繰り広げられることがない点です。それは、これらの国々の指導者らが、アメリカの要求というにそって動いているからです。

こうした中、敵は今回のイランの選挙に向けても陰謀を計画し、さらには彼らの情報機関も、イランの選挙を完全に監視するとともに、メディアの力を利用してこれに干渉しようと目論んでいます。こうしたアプローチが取られる理由の 1 つには、イランの選挙では、体制内部の動きが特定の政治的な運動・思想潮流の権力掌握につながっているのではなく、外部からの動きという側面の方が体制の強化および統治体制の権威や位置づけに関わってくることが挙げられます。

しかし、敵はイランの選挙制度を弱体化させることでイスラム体制の権威を傷つけようと企んできたものの、これまでイラン国民が大々的に選挙に参加してきたことにより、常に不首尾に終わってきたのです。

 


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