イランが外国による介入のないコーカサス問題の解決を重視する理由とは?
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アゼルバイジャンのハジエフ大統領補佐官(左)とイランのアラーグチー外相(右)の会談
イラン外相が隣国アゼルバイジャンの大統領補佐官との会談において、地域外諸国による介入を排除し、地域諸国自らによる交渉を通じた問題解決を支持するという、イランの原則的なアプローチを強調しました。
【ParsTodayイラン】アゼルバイジャンのヒクマト・ハジエフ大統領補佐官は2日、テヘランを訪問し、イランのアラーグチー外相と会談しました。アラーグチー外相はこの会談で、コーカサス地域の発展の重要性および、それが同地域の国々の安定・安全、発展に与える影響について言及した上で、地域外諸国による介入を排除し、地域諸国自らによる交渉を通じた問題解決を支持するという、イランの原則的なアプローチを強調するとともに、イランとしてこれに関する支援継続の用意があると表明しました。
アラーグチー外相はまた、イランとアゼルバイジャン共和国の間には多くの共通点があり、歴史、文化、宗教、血縁的な深い絆があることに言及し、「アゼルバイジャン共和国との関係深化のためには、善隣外交の姿勢と近隣諸国との関係の発展が重要である」「相互間の尊重と信頼に基づく両国の関係がこれまで以上に発展するよう希望する」と述べました。
一方、ハジエフ大統領顧問も、「アゼルバイジャン大統領は相互尊重と信頼に基づく両国の同胞関係の包括的な発展・拡大を重視している」と強調するとともに、両国の政府関係者の最近の相互訪問および経済合同委員会の開催について、「両国関係は発展への多大な可能性を秘めており、我々は二国間および多国間の協力のプロセスが現在の時期にさらに拡大するよう望んでいる」としました。
イランはコーカサス地域への地域外勢力の干渉や進出に常に反対を表明する一方で、対話を通じたアゼルバイジャンとアルメニアの問題の解決という自らの立場を強調しています。
また、地域諸国の領土保全を尊重する必要性を強調し、「コーカサス地域における地政学的変化は一切容認できず、この地域諸国の利益に有害である」との見解から、これまでに繰り返しコーカサス地域の平和、安定、安全の確立と維持に協力する用意がある旨を表明してきました。
イスラエルや一部の西側諸国を含む地域外勢力がコーカサス地域に勢力拡大・干渉することは、この地域の情勢不安の要因であり有害なものであることは明白です。