イラン最高指導者「我が国民は押しつけの戦争と平和に断固として抵抗し、決して降伏せず」

イラン・イスラム革命最高指導者のアリー・ハーメネイー師がテレビ演説の中で、イスラエルによる最近の悪意ある愚鈍な侵略行為に対するイラン国民の毅然とした、勇敢で時宜を得た行動を称賛しました。

【ParsTodayイラン】ハーメネイー師はイラン時間18日午後にテレビで放映されたメッセージにおいて、シオニストという敵による悪意に満ちた愚鈍な最近の侵略事件において、イラン国民が示した勇敢かつ毅然たる行動を称賛し、これを国民の成長および理性と精神性の強さの表れだとしました。そして「イラン国民は押し付けられた戦争に対しても、強制された和平に対しても毅然とした態度で臨むだろうし、外部からの押し付けに直面して我が国が屈服することは決してないだろう」と強調しています。

ハーメネイー師はまた、トランプ米大統領の脅迫めいた噴飯ものに等しい発言にも言及し、「イランとそのイラン国民、そしてその歴史を知る賢明な諸氏は、イラン国民に対して脅迫めいた物言いで語りかけることは決してないだろう。それは、この国民は決して屈服などしないからである。そして、米国は、自らのいかなる軍事介入も間違いなく彼らに取り返しのつかない損害をもたらすことを熟知しておくべきだ」と述べました。

イラン最高指導者事務所の情報ウェブサイトによりますと、ハーメネイー師は演説の冒頭で、ガディール・ホム記念日（イスラムの預言者ムハンマドがシーア派初代イマーム・アリーを自らの後継者に任命した日）の行進、特に金曜礼拝後のここ数日の集会や行進におけるイラン国民の偉大な行動を称賛し、敵の攻撃に直面した女性テレビ司会者の絶妙かつ意味深長な行動に触れ、「『神は偉大なり』という文句を唱え、国民の力のしるしを全世界に示したことは、歴史に残る非常に価値ある出来事だった」と語っています。

さらに、シオニスト政権イスラエルの悪意に満ちた愚鈍な侵略が起きた状況に言及し、「この事件は、我が国の当局者がアメリカと間接的な交渉を行っていた時期に発生したが、イラン側による軍事的あるいは強硬かつ極端な動きの兆候は見られなかった」と述べました。

加えて「もちろん、イスラエルによるこの悪意に満ちた動きにアメリカが関与しているという疑いは当初からあったし、この疑惑はアメリカ当局者の最近の発言によって日に日に強まっている」と強調しています。

続けて、押し付けられた戦争や強制された和平、そして一切の強制への断固反対というイラン国民の姿勢を強調し、「私は思想、表現、文筆家、特に国際世論と繋がる諸氏がこれらの意味・概念を説明し、敵が欺瞞的なプロパガンダで真実を真逆に提示することを許さないよう期待する」としています。

そして、シオニストという敵が大きな過ちと犯罪を引き起こしたことを強調し、「敵たるシオニストは必ず処罰されねばならず、また処罰されつつある。イランの国民と軍がこの邪悪な敵にこれまで、また現在科している罰、そして今後計画している処罰は厳しいものであり、敵を弱体化させている」と語りました。

ハーメネイー師はまた、「シオニストにとってのアメリカという友人らがこの舞台に登場したという事実自体、シオニスト政権の弱さと無力さを物語っている」と述べています。

さらに、トランプ米国大統領の脅迫めいた愚かしい発言にも言及し、「米国大統領は何の約束もできない発言の中で、イラン国民に公然と降伏を求めているが、我々は第１に、脅威を恐れる者を脅迫すべきだと彼らに告げる。一方で、イラン国民は『弱気になるなかれ。悲しむなかれ。あなた方が真の信者であるならば、あなた方が勝者となるであろう』という崇高な聖句を信じており、脅威は決してイラン国民の行動や思考に影響しない」としました。

また「第２に、イラン国民に降伏を命じることは賢明な行為ではない。イラン国民とその歴史をよく知る賢明な人々なら、そのような発言は絶対にしないだろう。なぜなら、イラン国民は降伏する国民ではなく、何者の侵略にも降伏しないからだ」と語っています。

そして、「アメリカ国民や地域の政治に詳しい諸氏は、アメリカがこの問題に関与することが100％アメリカにとって不利益となり、イランが被る損害よりもはるかに甚大な打撃となることを熟知している」と述べました。

加えて、「この分野に対する米国の軍事介入は、間違いなく彼らに取り返しのつかない損害を与えるだろう」としています。

加えて、愛しきイラン国民に改めて「弱気になるなかれ。悲しむなかれ。あなた方が真の信者であるならば、あなた方が勝者となるであろう」という聖句を心に留めるよう奨励するとともに「着実にしっかりと自らの生活を続けてもらいたい。特に、サービス業や人々とのやり取り・接触の責務を担う諸氏、また広報・説明業務を担っている諸君はしっかり業務を継続し、全能の神を信頼していただきたい。それはまさに『勝利は全知全能の神からのみもたらされる』と言われる通りである」と述べています。

イラン最高指導者は最後に「崇高なる全知全能の神は必ずや、イラン国民と真実を勝利に導くであろう」と結びました。

ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。