イラン経済財政相の中国訪問
イランのタイエブニヤー経済財政大臣が、イランと中国の経済合同委員会に出席するため、15日月曜朝、高等使節団を率いて北京入りしました。
アミーンザーデ解説員
タイエブニヤー大臣の中国訪問には、石油省の代表、経済、産業、商業、金融、文化機関の代表、さらには、民間部門の代表が同行しています。第16回イラン・中国経済合同委員会は、両国の経済関係の拡大に重点を置いています。
この訪問と同時に、イランの経済技術支援・投資機関のハザーイー総局長が、イランに中国が70億ドルの投資を行うことを明らかにしました。タイエブニヤー大臣の訪問に同行しているハザーイー総局長は、北京でIRIB通信の記者のインタビューで、イランにおける中国の投資は主に石油・天然ガス部門に行われるとしました。
中国の銀行との財政協力の覚書の調印が、今回のタイエブニヤー大臣の中国訪問の計画のひとつとなっています。
イランと中国の関係は、ある時期、地域の政情により、浮き沈みがありましたが、この関係の深いところでは、それは戦略的なものであると言えるでしょう。イランと中国の関係は、シルクロードと同じ古さの歴史を有しています。
イランと中国の関係は、経済のみならず、外交政治においても、地域情勢に注目すると重要性を有しています。とくにエネルギー確保、中継地点としてのイランの地位や能力、またイランの貿易相手国であり、国連安保理常任理事国であり、核協議の参加国である中国の役割は、経済や政治の分野での両国の戦略的協力に向けた下地を整えています。
イランは北と南、西と東を結びつける橋のような存在として、地域開発政策の枠内で、中国やロシアと二者関係や多国間関係の強化を促すことができ、集団の利益を確保する長期的な結びつきを確立することができます。
これにより、とくに核合意後の時代において、イランと敵対しないすべての国とバランスの取れた関係を有することがイランの原則的な政策となっています。とはいえ、アメリカに制裁の時代にイランと論理的でバランスの取れた政策を有していた中国のような国々は、イランとの関係拡大を優先にすえています。
イランと中国は、国際分野で役割を果たしている国であり、過去に、経済関係を拡大しようとしていることを示すと同時に、地域諸国との経済関係を追求しています。これにより、イランは中国のほか、ロシアともこの道において協力を行っています。こうした協力において、地域の安全の脅威への対抗を強調しています。このため、共通の見解や戦略の枠内で、上海協力機構など、地域、国際レベルでのイランとロシア、中国といった国々の建設的な協力の下地が整えられています。