イランの観光の魅力
北西部タブリーズの歴史的なバザール
イラン北西部の町タブリーズにある歴史的なバザールは、イランで最も重要かつ最大級のアーケードつきのバザールの1つとされています。
タブリーズのバザールは、敷地面積がおよそ1平方キロメートルにおよび、伝統的なアーケードつきのバザールとしては世界最大規模とされ、世界にあるバザールとしては初めて、ユネスコ世界遺産に登録されました。
このバザールは、アーケードつきのバザールとしてはイランで最も重要かつ最大級のバザールとされています。
このバザールにも、他の歴史的なバザールと同様に、バザールとしての建築様式や店舗の装飾、アーケードの数の多さ、隊商宿の存在、多種多種な職業や職人の存在、昔ながらの学校やモスクが存在しており、このことからこのバザールはイスラム的、アジア的な商業活動と暮らしが出来る商業施設の典型例となっています。
タブリーズは、シルクロードという東西文明の十字路に位置し、アジア、ヨーロッパ、アフリカ各国からの隊商の一行が日々この町を通過していたことから、この町とここに存在するバザールは非常に繁盛しました。このバザール群が形成された歴史的な経緯は明らかではありませんが、今から900年前の時代から200年ほど前のガージャール朝時代にかけてこのバザールを訪れた旅行者の多くは、自らが見聞した事柄について語っています。
タブリーズのバザールは、バザールとして世界で初めてユネスコ世界遺産に登録されました。
タブリーズの町の中枢部は、正方形の地区に位置しており、バザールもこの地区内にあります。このバザールの東側の地区は、王族の邸宅が建ち並び、西側はジャーメモスク、北側はメフラーンルード川の北の部分にかかっています。この2つの地区は、バザールの店舗の並びの延長上にある木製の橋により、互いにつながっています。
このバザールの有力な勢力の1つはアルメニア人でした。これについて、フランス人のある旅行者の証言から、このバザールで彼らの店舗が特別な位置を占め、ロシア人商人とも取引していたことが明らかになっています。アルメニア人たちは、ヨーロッパ商人と多くの交易を行っており、特にジョージアのアルメニア人は初めて、トルコ・イスタンブールからイギリスの商品を買い入れ、これをイラン北部地域に持ち込みました。
タブリーズのバザールは、世界最大規模のアーケードつきバザールであり、総敷地面積は1平方キロメートルにも及びます。
タブリーズのガラス製品バザールは、かつてはタブリーズでクリスタルを初めとする最高級のガラス製品の販売地でした。
タブリーズにあるハラムハーネバザールの商店街や隊商宿には、サアディーエの商店街、ハーシェミーエの商店街、アルマーニーハー宿、サーヘブディーヴァーナーの宿を挙げることが出来ます。
タブリーズのバザール群は、入り組んだ通路や隊商宿などで構成されています。
このバザールではかつて、各種のガラス製品が販売されており、ここにある店舗の多くはガラス細工に従事していました。しかし、現在はここでは化粧品や文房具が販売されています。
このバザールでは昔から現在まで、タブリーズで生産される、ガーリーと呼ばれるうす手の手織り絨毯が販売されています。
タブリーズのバザールは、今からおよそ300年前、タブリーズ史上に残る大地震の後、再建されています。
このバザールは、タブリーズで最も主だった靴の生産・供給源です。このバザール内にある店舗や工房では、各種の靴の縫製・生産が行われています。
このバザールではかつて、イエメニーという名称の地元独特の靴が生産されていました。
この店並みは、タブリーズの歴史的なバザール群の中でも最大規模の店並みを誇っています。このバザールには多数の商店があり、人々にとっての必需品が供給されていることから、メッリー・バザール(国民バザール)としても知られています。