イラン国家安全保障最高評議会書記、「国家分割案では、イラク国民の問題は解決しない」
(last modified Tue, 12 Sep 2017 09:39:24 GMT )
9月 12, 2017 18:39 Asia/Tokyo
  • シャムハーニー書記
    シャムハーニー書記

イラン国家安全保障最高評議会のシャムハーニー書記が、イラクのクルド人自治区のイラクからの分離の是非を問う市民投票の実施について、「民族や宗教面での傾向に基づいた国家分割では、イラク国民の問題は解決しない」と語りました。

シャムハーニー書記は、12日火曜付けのテヘラン発行のアラビア語の新聞アル・ヴェファーグのインタビューにおいて、「イラクが、タクフィール派のテロリストの占領支配からの解放作戦の最終段階に近づいている中、クルド人自治区のイラクからの分離の是非を問うという、法的な有効性のない市民投票の実施は、地域をはじめ、イラク国内、特にクルド人自治区の安全保障に影響をもたらすだろう」と述べています。

また、「イラクの分割は、地域外の勢力に悪用され、彼らが地域における経済的、政治的な覇権を掌握することにつながるだろう」としました。

さらに、「安全保障、文化、宗教の分野におけるテロ組織ISISとの戦いは、依然として続いている」とし、「アメリカは今日、自らがこの数年にわたりISISを支援してきた事実を隠蔽する目的で、ISISとの戦いと称したパフォーマンスを演じている」と語っています。

シャムハーニー書記はまた、「幾つもの資料や報告から、ISISへの対抗を名目としたアメリカ主導の国際有志連合が、ISISと戦うのではなく、この組織を管理しており、ISISを制圧する可能性があった場合にも、何の行動に出ておらず、戦場からのテロリストの逃避行を助けていたことが分かっている」と述べました。