イラン第一副大統領、「アメリカは、核合意を離脱すれば損害を蒙る」
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イランのジャハーンギーリー第一副大統領
イランのジャハーンギーリー第一副大統領が、「アメリカは、核合意を離脱すれば、間違いなく、損害を蒙ることになる」と語っています。
ジャハーンギーリー第一副大統領は、9日火曜、テヘランで、「アメリカは、彼らが核合意を離脱しても、イラン人が悲しむことはないことを知るべきだ」と語りました。
イランのサーレヒー原子力庁長官も、8日月曜、IAEA国際原子力機関の天野事務局長と電話で会談し、「アメリカが核合意の取り決めを実行しなければ、イランは、現在のIAEAとの協力に影響を及ぼすような決定を下すだろう」と強調しました。
アラーグチー国際法担当外務次官も、8日、テヘラン安全保障会議で、アメリカのトランプ大統領の核合意破棄に関する今後の行動について警告し、「イランは、核合意に関するすべてのシナリオに対応する用意がある」と語りました。
イランと6カ国の核合意は、2016年1月から実施されていますが、アメリカ政府は、この合意の一員でありながら、常に、この合意の実施において約束を破っています。
トランプ大統領は、昨年10月13日、イランの核合意の遵守を認めず、核合意の離脱を示唆すると共に、これに関する決定を議会に委ねました。
トランプ大統領は、今月半ば、核合意におけるアメリカの取り決めに基づき、イランに対する核関連の制裁停止の延長について決定を下すことになっています。
アメリカのティラーソン国務長官は、6日土曜、AP通信のインタビューで、「大統領はこの合意を修正するか、あるいはこの合意から離脱することになる」と語りました。
これに先立ち、アメリカの国家安全保障の専門家52人を含めた外交関係者、議員、退役軍人らが、書簡の中で、政府に対し、イランとの核合意を危険にさらさないよう求めました。
トランプ大統領が、対イラン制裁の停止を延長しなかった場合、アメリカは核合意を離脱することになります。