ドキュメンタリー・イラン(18);ヤズドのファハーダーン博物館・ホテル(日本語のナレーション付)
今回は、イラン中部ヤズド市内にあるファハーダーン博物館・ホテルを、映像とともにご紹介してまいりましょう。
ここは、ヤズド市内です。一歩中に足を踏み入れると、伝統的で温もりのある雰囲気が感じられ、遠い昔にこの地で互いに寄り添い、伝統的で親密感あふれる暮らしを営んでいた先人たちの声が聞こえてくるようです。
この建物は、テヘラーニーの邸宅とも呼ばれ、150年以上の歴史を持ち、ガージャール朝時代の著名な商人により、ヤズドの旧市街の中心部に建設されました。
テヘラーニーの邸宅は、ヤズドでも最も壮麗な邸宅の1つであり、イラン・イスラム建築様式により設計されており、砂漠地帯の気候風土に合わせて建設されています。
この建物の建築様式に見られるほかに例のない特徴として、木製の扉や、色とりどりのステンドグラスで装飾された格子窓があげられます。
また、各部屋や廊下の壁に飾られた様々な絵画が、この邸宅の華やかさを増しています。
テヘラーニー邸宅は、これまでに改修工事が加えられているものの、伝統的な要素はすべて維持されています。
過去においては、この建築群には3つの主要な中庭や果樹園、八角形の屋根のついた「ヨーロッパの帽子」と呼ばれる建物、広間、そして風を利用した天然クーラーであるバードギール(採風塔)が3本ありました。この3本の採風塔は、建物の屋上に設けられており、そこには小さな穴や弁が設けられていることから、夏の暑さの厳しいヤズドでも、室内の気温を涼しく保つ事ができます。しかし、現在ではここは博物館・ホテルとなっており、28室あって、年間を通して内外から数多くの観光客がここを利用しています。
テヘラーニー邸宅は、イラン初の博物館とホテルの2つの機能を備えた施設であり、この建物の屋上からはアレキサンダーの監獄やヤズドのジャーモスクを一望する事ができます。
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