イラン核合意を巡るヨーロッパの選択
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イランとEU
核合意の信用を失墜させるためのアメリカのトランプ大統領の行動と、アメリカの核合意違反がもたらす結果への懸念から、ヨーロッパは、トランプ大統領を選ぶか、それともイランとの政治的、経済的な利益を選ぶかの岐路に立たされています。
では、ヨーロッパが核合意を維持しようとする最大の理由は何でしょうか?ヨーロッパは、最終的にどちらの道を選ぶことになるのでしょうか?
イランのザリーフ外務大臣は、29日日曜、テヘランで、イランの民間部門と在外公館のイランの大使や代表との間で行われた会合で、「アメリカは制裁依存症になっており、制裁を行使している国はイランだけではない」とし、「現在、ヨーロッパが、アメリカとトランプ大統領の利益か、自分たちの利益かを選ぶ番だ」と語りました。これについては、強調すべき2つの点が存在します。
*一つ目は、核合意によるイランの利益が保障されることです。これは明確な枠組みを有しており、駆け引きの必要はありません。
*二つ目の点は、核合意の相手側、つまり、ヨーロッパ、中国、ロシアの核合意による利益です。
アメリカの一方的で愚かな決断により、国際的な利益が損なわれれば、当然、アメリカの行動に対して、国際レベル、引いては国連安保理で、それに適した対応が取られるべきです。
核合意の維持は、経済的な利益の点から、間違いなく、ヨーロッパの原動力となっています。しかし、EUは、イランとその地域や世界との関係に対して、より戦略的で深い見方を持つべきであることを知っています。ヨーロッパは、政治的な信用を維持するために、アメリカの理にかなわない政策とは別の道を歩まざるを得ないでしょう。そうしなければ、確実に、この政治ゲームの敗者になります。
国際問題の専門家であるタージーク氏は次のように語っています。
「アメリカの約束不履行は、ヨーロッパの信用と国際関係の構造に疑問を投げかけるものだが、ヨーロッパは、国際的な協定を維持するために、イランの経済的な利益とヨーロッパの政治的な利益が絡み合うことも厭わないということを行動で示すべきだ」
ノルウェーの政治学の教授であるロドゴール氏は、次のように語っています。
「EUは、この合意を継続を望んでおり、その理由は、この合意への政治的な投資にある」
ヨーロッパは、中東の安全保障の影響を最も受けやすく、中東の情勢が悪化した場合、その影響を蒙ります。
そのため、トランプ大統領の行動と、国際的な合意である核合意の破壊は、直接、ヨーロッパの利益を損ないます。
ザリーフ外相の言葉を借りれば、アメリカは現在、自分たちで長年の努力により、築こうとしてきた世界の自由主義経済体制に対抗しています。ヨーロッパは、国際合意、ヨーロッパの政治的な利益、そしてイランとの経済的な利益を維持するために、最終的な決定を下す意向であることを、具体的に示す必要があるのです。