3月 31, 2016 21:53 Asia/Tokyo
  • 最高指導者による、イランの防衛力強化の強調

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、30日水曜、宗教的な歌の歌い手らを前に演説し、軍事力は、覇権主義者がイラン国民に理不尽な要求を押し付けるための最大のよりどころだとしました。

アミーンザーデ解説員

ハーメネイー師は、紛争の絶えない世界の状況に触れ、「もしイランが協議や経済取引、科学技術だけを追求し、防衛力を持っていなければ、弱小国でさえ、イラン国民を脅かそうとしないだろうか?」と疑問を提示しました。

ハーメネイー師の発言は、常にイスラム革命に対抗しようとしてきた覇権主義大国の理不尽な政策を指したものです。実際、イランは覇権主義体制に抵抗してきました。これは大きな業績です。もしイランが全力でさまざまな圧力に抵抗していなかったら、間違いなく、今日、イラン国民の運命は違った形になり、イランは再び、覇権主義大国の駆け引きの中心になっていたでしょう。しかしイランは、抵抗により、大国の支援がなくても自立し、自分たちの権利を守ることができることを示しました。これに関するハーメネイー師の表明は、実際、脅威に対する防衛と抵抗を強調したものです。この抵抗は、軍事力がなければ実現できません。実際、理不尽な大国は、世界のいかなる国の国民にも、独立した立場を取ることを許しません。ただし、覇権主義体制に対抗する力を持っていれば別です。

ハーメネイー師の表明は、過去37年の間、何度も経験されてきた事実を指摘したものです。この間、アメリカをはじめとする干渉的な大国は、自分たちの目的を達成するためにあらゆる手段を利用してきました。敵が用いた手段には、イラン国民の敵への支援や戦争の強要、経済封鎖や制裁の行使、脅迫や妨害、テロ、科学技術や産業分野でのイランの発展の阻止があります。

現在、核問題は、ひとつの例外として協議により、合意に至りましたが、アメリカはなおも、イランに対する要求の押し付けと覇権を追求しています。このような流れは、イランの敵が、自分たちの目的を推進するために、可能な限り、制裁や軍事攻撃の脅迫といった手段を利用しようとしていることを示しています。明らかに、彼らはわずかでも、イランに影響力を及ぼす機会を見つければ、それを手放すことはないでしょう。このような複雑な状況の中で、イランが、さまざまな脅威に対する抑止力や防衛力の強化を怠れば、敵に、イスラム体制にダメージを及ぼす隙を与えることになります。

こうしたことから、ハーメネイー師は、イランがこれらの脅威に対抗するための唯一の道は、自国を防衛し、抵抗するためにあらゆる分野での準備を整えることだとし、現代と未来の世界は、協議のみの世界であるとし、武器を否定する人々を強く批判し、「未来の世界はミサイルではなく、協議の世界だという発言が意識的に行われているのであれば、それは裏切りだ」と語りました。

ハーメネイー師が語ったように、現代は武器も協議も含めたすべての手段を用いる時代であり、そうでなければ、イラン国民の権利は簡単に蹂躙されてしまうでしょう。核問題の後、アメリカとその同盟国は、イランのミサイル防衛力の強化を妨げるための新たな陣営を作り、この問題を治安問題に関連付け、イランに対する新たな脅迫や制裁を提起しようとしています。

イランのイスラム体制は、自分たちの目標や理念を実現するため、あらゆる圧力に対抗する決意です。そして、このような抵抗の指標は、世界の大国による支配の否定と、脅威を退けるための軍事力の増強なのです。

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