最高指導者のテロとの真剣な戦いの強調
イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、カザフスタンのナザルバエフ大統領と会談し、一部の大国、特にアメリカは、テロとの戦いの主張に誠実ではないが、イスラム諸国は、誠意のある協力により、この脅威をイスラム世界から遠ざけることができると語りました。
イランアミーンザーデ解説員
ハーメネイー師は、11日月曜夕方、テヘランでナザルバエフ大統領と会談し、このことを強調すると共に、テロ対策をはじめとするさまざまな分野でのイランとカザフスタンは協力を拡大する必要があるとしました。ハーメネイー師はこれについて、イラクで活動するISISへのアメリカの支援は、テロ対策を主張する連合の不誠実な対応を示しているとし、「彼らは自分たちのダブルスタンダードを正当化するため、テロをよいテロと悪いテロに分けている」と述べました。
また、ヨーロッパでのテロ事件の実行犯がヨーロッパ国籍であること、これらの国の出身者が、シリアやイラクでテログループの一員として活動していることに触れ、「こうした事実は、西側、特にアメリカが、テロ対策に真剣ではないことを示している」と述べました。
テロへのダブルスタンダードにより、地域や世界で情勢不安が拡大しています。現在、多くの国は、テロという名の共通の脅威に直面しています。テロリズムは、実際、国境を越えています。テロや過激派の拡大には数多くの理由があります。ハーメネイー師のカザフスタン大統領との会談の中での表明は、世界におけるテロの拡大の理由の一部を物語っています。
西側のテロに対するダブルスタンダードとISISなどのテログループの道具としての利用により、テロの脅威は世界的なものになりました。懸念すべきなのは、イスラム諸国が、イスラムを標榜しながら、実際はイスラムやイスラム教徒に敵対しているテログループの危険に直面している一方で、西側の一部の大国は、イスラム諸国が連帯するのを望んでいないということです。こうした脅威や陰謀に対抗するためには、テロを生み出した全ての要因と戦い、過激派を根絶することです。こうした中、この共通の目的を果たすためには、全ての国が、共通の脅威に対抗するために効果的な協力を行えるよう、協力の土台や機会を整える必要があります。
イランは各国との関係をこのような考え方に基づいて見つめています。イランとカザフスタンの関係も、そのような特徴を有しています。ナザルバエフ大統領とイランの政府高官の会談で提起された事柄も、この協力の必要性が強調されています。
イランは、現在、世界のさまざまな問題は、もし協力が生まれなければ、全ての国が損害を蒙り、勝者は存在しなくなる段階に達していると考えています。このような点を強調し、ハーメネイー師は、テロとの戦いに必要なのは、論理的な政策に沿ったイスラム諸国の協力だとしました。テロや過激派の脅威に対抗するための唯一の道は、ダブルスタンダードを離れた真剣かつ誠実なテロとの戦いです。
このことは、最高指導者との会談におけるカザフスタン大統領の表明でも触れられました。ナザルバエフ大統領は、イスラム世界の統一に関するハーメネイー師の見解を強調し、「イスラムは、テロとの戦い、連帯、発展の宗教であることを世界に示すべきだ」と語りました。