イタリア、イランとの関係復活を決意
イタリアのレンツィ首相が、イランとの経済・貿易協力の拡大を目的に、イラン大統領の招待に応えて、250人の政治・経済使節団を率い、テヘランを訪問しています。
イランのローハーニー大統領は12日火曜、イランとイタリアの協力文書の署名後、レンツィ首相との共同記者会見で、「金融制裁が解除され、その活動が再開されたが、同時に制裁時代からの心理的な影響は残っており、それらを取り除くための努力が必要だ」と述べました。
ローハーニー大統領は、西側におけるイスラム恐怖症の提示を非難し、「イスラムはテロとは関係がなく、天啓の宗教は世界に平和と友好のメッセージをもたらすものだ」としました。
また、中東情勢について、「イランとイタリアはアフガニスタン、イエメン、イラク、シリア、リビアといった地域諸国の問題やこの問題の解決に関して協議した」と語りました。
さらに、「イランとイタリアは、テロとの戦い、イエメンやシリアの人々や難民、負傷者への人道支援を強調した」と語りました。
一方のレンツィ首相も、すべての制裁を解除し、経済や貿易の向上に向け、より健全な雰囲気を作るために努力するよう期待感を表しました。
さらに、「イランの制裁の終結は、地域のみならず、国際社会にとって新たな関係が形作られることを表している」と語りました。
また、「シリア、イエメン、リビアでの人道危機は、国際レベルでの大規模な統一された協力を必要としている」としました。
ローハーニー大統領とレンツィ首相の立会いの下、観光、文化、産業、鉄道、イラン産天然ガスの輸出、空港、工業製品に関する協力文書が両国の間で署名されました。
イタリアは、イランと6カ国の核合意を受け、ヨーロッパで第一のイランの貿易相手になるために努力しています。
「イタリアは、常にすべての分野でのイランとの関係拡大と制裁時代に失ったものの回復を目指している」と強調するレンツィ首相は、1月のイラン大統領のイタリア訪問で、「イタリアは、イランとの友好関係の強化において大きな高い歩みを進めるつもりだ」と述べました。
制裁解除後の両国の関係拡大と向上を目指して行われたイタリア首相の訪問は、イランとの関係復活において基本的な歩みを進めるためのイタリアの真剣な決意を物語っています。