イラン外務省報道官、「西側は人権を政治利用している」
イラン外務省のハティーブザーデ報道官は、国連人権委員会でEUがイランを非難する声明を出したことに反発し、西側の人権にはダブルスタンダードが存在するとし、誠実さに欠け、人権という概念を政治利用していると非難しました。
25日金曜、EU諸国は国連人権委員会において共同声明を発表し、イランが人権侵害を行っているとして非難しました。
ハティーブザーデ報道官は同日、EUの今回の共同声明は容認できないとして、「このようなダブルスタンダードは、EUが人権支援中の国に対して誠実さを持たず、人権という概念を政治利用していることを示している」と述べました。
そして、人道メカニズムの悪用やイランの国内問題への干渉も受け入れられないとして、「一部の西欧諸国が、自国や同盟国の最大の人権侵害に無関心や沈黙を貫いているのは目新しい事ではない。彼らは数十億ドル分もの兵器を、抵抗する術のないイエメンの人々を殺戮しようとするサウジアラビアや、また地域で互いに敵対する独裁者らに売りつけている」と強調しました。
続けて、「彼らは、EU領域内おける抗議者への弾圧、黒人の殺害、イスラム教徒など宗教少数派の虐殺、収監者への虐待や拷問、移民への圧力などは法的措置と見なしている。その一方で、他国の公正な裁判所による、刑法に基づいた司法措置の執行を人権侵害と呼んでいる」と指摘しました。
また、「宗教、憲法、国内法、国際条約の遵守という枠組みで、国家、地域、国際レベルでの人権を拡大、向上させることは、イランイスラム共和国の永遠の優先事項の項目のひとつである。そして、実践においてもそれらを守る責務があると理解している」と強調しました。
そして、EUの枠組みで自身の思い描く計画実現を目指す欧州の一部政府に対し、「自分たちや同盟国での人権向上に向けて、自分のいる地域で真剣に対処すべきだ」と忠告しました。
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