10月 05, 2020 01:23 Asia/Tokyo
  • ナゴルノ・カラバフ紛争
    ナゴルノ・カラバフ紛争

ナゴルノ・カラバフ地域は今、アルメニア軍とアゼルバイジャン軍による衝突の現場となっています。

この紛争による影響は、広範囲に及び、大きな懸念事項です。この紛争の両当事国は、お互いに相手国がこの紛争を開始したとして非難しています。紛争が激化するにつれて、現在、イランの国境地域でも爆発音が聞こえるようになりました。

過去数日間、イランの東アーゼルバイジャーン州やアルダビール州といった地域では、国境地点への迫撃弾の着弾が、これら2州の国境付近の住民の懸念となっています。

アゼルバイジャンとアルメニアの間で紛争が開始された初日からこれまでに、30発以上の迫撃弾ロケットが、イランの東アーゼルバイジャーン州のホダーアーファリン郡に着弾しています。これらの攻撃が意図されたものでないことは明らかですが、イランは国境地域の動きを真剣、かつ全ての注力を向けて監視しています。イラン軍も完全な臨戦態勢を敷いており、必要に応じてあらゆる攻撃に断固として応戦する構えです。

イラン外務省のハティーブザーデ報道官は3日土曜、紛争当事国らによるイラン領土へのいかなる攻撃に対しても、容赦は一切しないと宣言すると同時に、すべての当事者にこの点に関して必要な注意を払うよう真剣に警告しました。また、ハティーブザーデ報道官は、アゼルバイジャン領土保全の尊重、民間人を攻撃対象としない原則の遵守、戦闘行為の停止、そして真剣かつ時間をかけた話し合いの開始を強調しました。

ナゴルノ・カラバフ地方をめぐるアルメニアとアゼルバイジャン間の紛争は、1988年に始まり、1991年には軍事衝突へと変わりました。1994年、OSCE全欧安全保障協力会議のミンスクグループの仲介によりに停戦が成立しましたが、紛争を平和的に解決するための国際的な取り組みはこれまでに成果を上げることができていません。

確かなことは、この戦争から恩恵を受けた国や国民はひとつもなく、戦争の結果、罪のない人々の命が失われ、インフラが破壊されたということです。 南コーカサス地方は、ヨーロッパのエネルギー輸送の重要な動脈であり、ここでの戦争は、致命的な新型コロナウイルスに加え、他の多くの人々を紛争に巻き込むことになっています。

イランのザリーフ外相はツイッター上で、「イランはナゴルノ・カラバフ地域での憂慮すべき暴力を、間近で注意深く監視している。我々は、敵対行為を直ちに終了させ、紛争解決のための対話を呼びかける。我々の隣人の問題は、我々にとっての優先事項であり、我々は対話を可能とするための適切な土台を提供する準備ができている。我々の地域は今、平和を必要としている」と記しました。

この観点から、紛争当事者に対するイランの警告は、戦争の拡大とその結果に関するイランの懸念を反映するものです。 イランの立場は、紛争の解決は、唯一、地域諸国と近隣諸国の対話と協力によってのみ可能になるというものです。したがって、イランはその地域外交において、紛争を停止し、同時に脅威を撃退するために必要と考えられる措置を講じていきます。

 

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