10月 07, 2020 14:13 Asia/Tokyo
  • ローハーニー大統領(右)とイルハム・アリエフ大統領
    ローハーニー大統領(右)とイルハム・アリエフ大統領

アゼルバイジャン共和国領内にあるアルメニアの実効支配地、ナゴルノ・カラバフをめぐり両国の衝突が続いていることを受け、イランのローハーニー大統領は、衝突が一刻も早く終結するよう強調するとともに、「イランは、国際法に基づくアゼルバイジャンとアルメニアの対立解消に向けた用意がある」と語りました。

ローハーニー大統領は6日火曜、アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領と電話会談し、ナゴルノ・カラバフに対し予想される他国の干渉や、この衝突が局地的な戦争に発展することへの懸念を表明し、「イラン政府にとっては、特にわが国の北部国境地帯を初め、地域の平穏と安全、安定が極めて重要である。今回の紛争や国境付近の情勢不安が長引いて、一部テロ組織の勢力拡大を招くようなことがあってはならない」と述べました。

また、アゼルバイジャンとアルメニアに隣接したイランの集落部の住民の生命の保護や、国境安全の遵守を強調するとともに、両国による国境での紛争が諸都市の戦争に発展することへの懸念を示し、「このような戦争や衝突が諸都市の戦争につながり、それに伴い民衆の難民化や民間人の殺戮が起きることになってはならい。それは非常に痛ましく危険である」としました。

一方、アリエフ大統領もローハーニー大統領との対話に喜びを示すとともに、イランの建設的な立場の表明や、ナゴルノ・カラバフ紛争の解決と領土保全の維持の強調に謝意を表明しています。

また、国境地帯の安全や、地域の情勢不安の際のテロ組織の勢力拡大の可能性に関する、ローハーニー大統領の懸念はもっともだとし、「アゼルバイジャン共和国は、こうした紛争が近隣諸国の情勢不安につながることを許さないだろう」と語りました。

さらに、地域でのテロ対策はイランとアゼルバイジャンの協力の土台のひとつに挙げられるとして、「地域における平和と安定、平穏の維持は必須なものであり、全ての国がその実現に向けて努力する必要がある」と述べています。

一方、ラビーイー・イラン政府報道官も6日、記者団に対し、「イラン政府は、アゼルバイジャンとアルメニアの両国、そして地域諸国や近隣諸国の政府との相談により追求することになる計画を用意している」と語りました。

また、「イランは、当事国のアルメニアやアゼルバイジャンはもとより、地域のそのほかの関係方面と極めて良好な関係を持っている数少ない行動国だ」と述べています。

さらに、「何十年にもわたる紛争の解決にとって、軍事的手段は正しいやり方ではない」とし、「イランは双方の当事国に対し、即時暴力や流血を止め、協議や外交を通しての国際法の実施を追求するよう求める」としました。

そして最後に、アゼルバイジャンとアルメニアによる最近の紛争で、イラン領に一部の侵犯行為が及んだことに触れ、「わが国は、自国領への一切の侵犯を決して容認できない」と結んでいます。

過去数日間、東アーザルージャーン州やアルダビール州といったイラン北西不地域では、国境地点への迫撃弾の着弾が、これら2州の国境付近の住民の懸念となっています。

アゼルバイジャンとアルメニアの間で紛争が開始された初日からこれまでに、30発以上の迫撃弾ロケットが、イランの東アーザルバーイジャーン州のホダーアーファリン郡に着弾しています。

 

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