イラン核科学者テロ暗殺に対する反応が継続
世界の複数の国が、イラン人核科学者のテロ暗殺を非難している一方で、いわゆる人権擁護を主張する国々が、イラン国民に対する敵の国家テロに沈黙を決め込んでいます。
27日金曜午後、テヘラン近郊でイラン国防軍需省・研究開発機関長官だったファフリーザーデ氏が、武装したテロリストに襲撃され、殉教しました。
ベネズエラ政府、バーレーンの民主化革命組織「2月14日連合」、イエメンのシーア派組織アンサーロッラー、レバノンのシーア派組織ヒズボッラー、イラクのイスラム抵抗組織ヌジャバは、声明を発表してイラン核科学者のテロ暗殺を強く非難しています。
パキスタンのシーリーン・M・マザリ人権相も、 ファフリーザーデ氏に対するテロ行為を人権にもとる犯罪だとしています。
また、パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスおよび、パレスチナ・イスラム聖戦運動も、今回の事件を人類に反する犯罪だとしました。この両者はさらに、イランがファフリーザーデ氏のテロ暗殺の実行犯に対して報復する力を有することを強調しています。
国連ロシア代表部のドミトリー・ポリヤンスキー公使も、「イラン人核科学者に対するテロは、米国が国境を越えた政治テロにゴーサインを示したことで行われた」と表明しています。
こうした中、トランプ現米大統領はツイッター上にシオニスト政権イスラエルのあるジャーナリストのメッセージを再公開し、今回のテロ事件へのイスラエルの関与を暗に認めました。
ネタニヤフ・イスラエル首相は最近すこし前に、反イラン的な演説においてイランの核計画に言及し、ファフリーザーデ氏の名を挙げるとともに同氏の名を記憶しておくよう呼びかけています。
ジョン・ブレナン元CIA長官は、ツイッター上のメッセージで、「今回の行動は実に大胆な犯罪であり、地域での新たな衝突や、死を伴う報復行為の危険を引き起こすものだ」としました。
そして、米コネチカット州選出のマーフィー民主党上院議員もツイッター上のメッセージで、このテロ攻撃を非難するとともに、「ファフリーザーデ氏をテロ暗殺しても、アメリカやイスラエル、そして世界のさらなる安全にはつながらない」としています。
アメリカの新聞ニューヨークタイムズは27日、情報当局者の話として「イスラエルは、ファフリーザーデ氏テロ暗殺の舞台裏で糸を引いていた」と報じました。
アグネス・カラマード国連特別報告者は27日金曜夜、イランの核科学者モフセン・ファフリーザーデ氏が暗殺されたというニュースが報道されてすぐ、自身の公式ツイッター上で、恐怖心に煽られた行為を「国を超えた意図的殺人」と呼び、 「平和な時代に生きる権利を一人の人間から奪うことは、明らかな国連憲章への違反である」と強調しました。
しかし、グテーレス国連事務総長は同日、この犯罪を非難することなく、その代わりに関係方面の双方に対し自制を呼びかけるとともに緊張を助長しないよう求めています。
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