イラン核合意
イラン国会、核合意追加議定書破棄案を可決
イラン国会・国家安全保障外交政策委員会のアムーイー報道官が、「わが国と核合意を締結したヨーロッパの相手側が、この合意内の責務を履行しない場合、イランは2ヶ月以内に追加議定書の自発的な実施を放棄する」と表明しました。
アムーイー報道官は29日日曜夜、記者団に対し、同委員会の緊急会議において、制裁解除を目指す戦略的措置案が可決されたことに触れ、「この会議では、この法案の9つの条項およびその全体が、可決された」と述べています。
また、「法案の第1条項に基づき、イランで年間に当たり20%濃度の濃縮ウラン120kgが生産、備蓄されることになる」とし、「また、第2条に基づき、イラン原子力庁はひと月当たり低濃縮ウラン500kgを生産し、保管すること、また第3条に基づき、新世代型の円心分離機IR6およびIR2Mを使用することを義務付けられる。また、同庁はイラン中部イスファハーンにある金属ウラン制裁工場を操業することになっている」としました。
さらに、「第5条にのっとり、イラン原子力庁には、イラン中部アラークの重水炉の改良・合理化作戦と同時に、医療用放射性同位体の生産を目的に、新たにもう1基の40メガワットの重水炉を設計する責務が生じる」と語っています。
そして、「第6条ではイラン政府は、英独仏および中ロといった核合意の関係国が、この合意に定められたイランに対する責務を履行せず、イラン原油売買にとっての障壁の解消や銀行関係の正常化を実施しなかった場合には、この法案の可決後2ヶ月以内に追加議定書の自発的な実施を停止させることが義務付けられている」と述べました。
アムーイー報道官はまた、「核合意のメンバー国が、制裁解除に向けた自らの責務を履行した場合には、イランは当法案の第7条に基づき、措置報告書を国会に提出し、イラン国会はその問題に対して考えられる反応を検討する」としています。
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