イランとIAEAが、イラン核活動の検証に関し共同声明発表
イランとIAEA国際原子力機関が、同機関のラファエル・グロッシ事務局長によるイラン訪問の最後に共同声明を発表し、必要とされるIAEA検証活動のイランでの継続について合意に達したとしました。
イルナー通信によりますと、IAEAのホームページで発表されたイランと同機関の共同声明では、IAEAとイラン原子力庁は相互信頼の精神を強調するとされています。
声明は、「イラン原子力庁は、同国の国会で可決された法案に沿ってIAEAに対し、2021年2月23日から核合意におけるイランの自発的措置が停止されることを通知した」と続いています。
この中ではさらに、イランがNPT核拡散防止条約を受けた包括的保障措置協定に制限を設けない完全実施を、これまでと同様に継続することで合意したとしています。
また、IAEAが必要な検証・査察活動を3ヶ月継続する根拠となる、二者間の暫定的な技術了解も得られたとしています。
在オーストリア・ウィーン国際機関イラン代表部のガリーブアーバーディー代表はこの件について、「IAEAに対しては、保障措置を超えた情報に接するいかなる許可も出されない」と説明しました。
続けて、「この期間中にIAEAがそれらの情報に接することはなく、イランのみが情報を有することとなる」とし、「もし3ヶ月以内に制裁が完全に撤廃されれば、イランは情報をIAEAに開示する。そうならない場合、情報は恒久的に消去される」としました。
イラン国会は昨年12月1日、「制裁解除とイラン国民の利益保護のための戦略的措置」法案を可決して、アメリカが制裁を継続する場合には、IAEAとの協力を制限して核合意内責務の実施削減についてさらなる措置を取るよう、政府に対して義務付けました。
この法案の第6条に基づき、イラン政府は核合意の第36条と37条に沿って、同法案可決後2ヶ月以内に、追加議定書の枠組みを超えた監視・査察受け入れを停止する必要があります。
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