イラン国連大使「地域や世界はアフガンでの新たな暴力の波に耐える余裕はない」
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イランのタフトラヴァーンチー国連大使
イランのタフトラヴァーンチー国連大使は、アフガニスタンの治安情勢を深刻な懸念要因とした上で、同国で予想される新しい紛争の波は、治安悪化と情勢不安という悪循環の原因にしかならず、アフガニスタン、地域、そして世界にはそれに耐える余裕はないと語りました。
アフガニスタン各地ではこの数週間、同国の政府軍と反体制組織タリバンとの間で激しい衝突が起きています。
タリバンの大規模な攻撃と、一部地方の陥落に続く治安部隊の撤退は、アフガニスタンの人々や諸政党、政界や宗教界の要人らの懸念を引き起こしています。
諸報告では、アフガニスタンでこの2ヶ月の間に様々な地域のおよそ60の地方・郡がタリバンに掌握されたか、もしくはタリバンとアフガン軍の間での争奪対象となっています。
イルナー通信によりますと、タフトラヴァーンチー大使は22日火曜、アフガニスタン情勢について開かれた安保理会合で、「外国軍がアフガニスタンから撤退することで、タリバンは武力に手を伸ばす理由はなくなる。したがって(タリバンは)戦闘を停止し、武力ではなくロジックの力で国民と対話する意欲を見せるべきだ。これまでにない機会を活用し、政治的ルートによって、アフガンでの恒久な平和構築を促すよう協力すべきである」と語りました。
同大使はまた、「外国軍撤退と同時にアフガニスタン国軍や治安部隊が有効に支援され、テロやその他犯罪の資金源となっている麻薬の生産・密売と闘う能力を強化する必要がある」と語りました。
タフトラヴァーンチー氏は「イランは特に数百万人のアフガン難民を受け入れ、内陸国のアフガニスタンを(イラン南東部の)チャーバハール港を通じて海と、鉄道を通じてヨーロッパとつないできた。安全で安定した、民主的で平和な国づくりのため、アフガニスタン政府および国民に寄り添ってきた。この協力はこれからも継続していく」と述べました。
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