イラン国連代表代理、「IAEA事務局長の報告は、同組織とイランの幅広い協力を反映せず」
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在オーストリア・ウィーン国際機関常駐イラン代表部のガーイェビー代表代理
在オーストリア・ウィーン国際機関常駐イラン代表部のガーイェビー代表代理が、「IAEA国際原子力機関のラファエル・グロッシ事務局長の新報告は、同国際機関とイランの幅広い協力を反映していない」と語りました。
ガーイェビー代理は現地時間の31日火曜未明、「グロッシ事務局長の最新の報告は、イランが提示する論拠をないがしろにし、それらを有効性がないとして、相変わらずIAEAが以前に定めた仮説に依拠し、一方的な結論付けを提示している」と述べています。
IAEA理事会の開催を前に30日月曜夜、イランでの核合意および保障措置の実施の検証に関する、グロッシ事務局長の2つの新しい報告書が発表されました。
グロッシ事務局長はこの挑発的な報告の中で、「イランの濃縮ウランの備蓄量は、核合意に定められた許容量の18倍にも及んでいる」と述べています。
また、ロイターも入手したこの報告書において「イランは、過去3年間における同国での核物質の発見に関するIAEAの質問に対して“技術的に有効な”回答を提示できていない」と主張しています。
ファールス通信によりますと、ガーイェビー代表代理はこの報告書の発表を受け、「残念ながら、この報告書は、イラン側が提唱した詳細で合理的かつ技術的な議論をないがしろにし、それらを不当にも有効でないとして、相変わらずIAEAの旧来からの仮定に依存しており、これに基づき一方的な結論を示している」と語りました。
また、「わが国の核活動のすべては、NPT核兵器不拡散条約の枠組み内での平和的なものだ」とし、「IAEAは、核合意に関する合意が成立しないうちは、自らの設置した監視カメラ内に保存された情報、そしてこれに関するそのほかの情報にはアクセスできないことになる」と述べています。
なお、在ウィーン国際機関ロシア代表部のウリヤノフ常駐代表も31日火曜、イランに関するIAEAの報告がまたもやメディアに漏洩したことを批判しました。