円安さらに加速、一時は1ドル144円90銭台
9月 08, 2022 15:45 Asia/Tokyo
円相場が一時、1ドル144円90銭台まで下落し、1998年以来24年ぶりの円安水準に達しました。
日本の報道各社によりますと、7日水曜のニューヨーク外国為替市場で円相場は一時、1ドル144円90銭台まで下落し、下落幅はこの半年で約30円となっています。
特に最近は、日米金利差の拡大を見込んで運用に有利となるドルを買い、円を売る動きが優勢となっており、利上げを進める主要国と大規模な金融緩和を維持する日本銀行の政策の違いが意識され、円が売られる展開が続いています。
なお、8日木曜の東京外国為替市場の円相場は1ドル144円台前半で取引されています。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルは7日、FRB米連邦準備制度理事会が今月のFOMC連邦公開市場委員会で0・75%の大幅利上げに踏み切る見通しだと報じました。
今月6日発表された米国のサービス業の景況感指数は市場予想を上回り、インフレ(物価上昇)抑制のためFRBがさらなる金融引き締めに乗り出すとの見方が強まっています。
また、ヨーロッパ中央銀行が日本時間の8日夜、大幅な利上げを行うのではないかという見方から、円はユーロに対しても値下がりしています。
市場関係者は「日本時間の今夜には、FRBのパウエル議長が金融政策に関する討論会で発言する予定がありそれを待って取り引きしたいという投資家もいる。日米の金融政策の方向性が違い金利の差がさらに拡大すると見られるため円安に歯止めがかかるきっかけが見当たらない状況だ」とコメントしました。