日本財務相、過度な為替変動に対して「必要な措置を講じる」
日本の鈴木財務相が、昨今の急速な円安について、過度な変動に対しては「必要な措置を講じる」用意があると表明しました。
NHKなど日本の各メディアが報じたところによりますと、鈴木財務相は18日火曜の衆議院予算委員会で、最近の為替の動きに対しては高い緊張感をもって一刻一刻注視している状況だとした上で「過度な変動に対しては適切な対応を断固としてとっていきたい」と述べています。
また「断固たる措置とは何か」と問われたのに対して、「先般、断固たる措置として為替介入を実施した」と説明しました。
日本の経済活動家は、政府が通貨市場に介入し、円安傾向に歯止めをかけることに期待を寄せています。
18日の東京外国為替市場でも円安が進み、円相場は1ドル149円前後で取り引きされています。
米国では大幅な利上げが続くとの見方が広がっている一方で、日銀の黒田総裁は今月16日、日銀として経済を下支えするため、大規模な金融緩和を続けると表明しました。
これに加え、17日月曜に英国で混乱を呼んだトラス政権の税改革がほぼすべて撤回されると発表されたことを受け、財政悪化への懸念が和らぎ、ポンドが買い戻された影響で円を売ってドルを買う動きが強まりました。
また、「バイデン米大統領が去る15日にドル高を容認する姿勢を示したのを手がかりに、投資家がドルを買う動きを強めた」との指摘もなされています。
日本政府と日銀が先月22日、円買い・ドル売りの為替介入を行ったものの、円安に歯止めはかかっていません。
市場関係者は「円安に歯止めがかからない中、市場介入への警戒感も高まっていて政府・日銀の対応が注目される」とコメントしています。
新型コロナウイルスの世界的大流行、日本の経済的依存を原因とした米財務省の財政金融政策の影響、および西側諸国がウクライナとロシアの間で引き起こした戦争の結果により、日本の輸出志向型経済の見通しに暗雲が立ち込めています。
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