アノニマスが日本の原子力団体をサイバー攻撃
8月 19, 2023 20:19 Asia/Tokyo
日本の複数の原子力関連団体が、ハッカー集団によりサイバー攻撃を受けました。
国際的ハッカー集団「アノニマス」が東京電力福島第一原発の処理水海洋放出計画に抗議するためとして、日本の原子力関連団体のウェブサイトにサイバー攻撃を仕掛けていることが今月10日、明らかになりました。
日本のセキュリティー企業「NTTセキュリティ・ジャパン」によれば、IAEA・国際原子力機関が処理水放出計画は国際基準に合致するとの報告書を公表してから攻撃が急増したということです。同社は「放出後にさらに過激になる恐れがあり、警戒が必要だ」と指摘しています。
日本原子力機構によると、サイトに通常の約100倍のアクセスがあったものの、対策によって閲覧ができなくなるなどの影響は生じなかったということです。
攻撃は先月から活発になっており、日本原子力研究開発機構や日本原子力発電、日本原子力学会が標的となっています。
アノニマスが仕掛けた攻撃は、大量のデータを送り付け、システム障害を起こすDDOS攻撃と呼ばれるものです。
アノニマスは「日本政府の処理水放出の意思決定に市民が参加しておらず、透明性がない」と攻撃の理由を説明し、「経済的利益のために海をごみ捨て場にする、無分別な行為に終止符を打つべきだ」と表明しました。