1月 30, 2024 17:37 Asia/Tokyo

29日に開かれた「政治とカネ」の問題に関する国会の集中審議において、岸田首相は野党の質問に対しあいまいな回答に終始しました。

ヤフーニュースなどの日本の各メディアによりますと、今回の集中審議の冒頭で岸田首相は、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る裏金事件を受け、「国民の信頼を損ねる大変深刻な事態を招いていることについて、心よりおわびを申し上げる」と陳謝しました。

また、政治資金に絡む問題が起きた場合、会計責任者だけでなく議員本人も連帯責任を負う連座制の導入について、「厳正な責任体制を確立する観点から党として考え方をまとめ、各党ともしっかり議論していきたい」と語りました。

しかし、与党議員の質問に対しては「私自身が先頭に立って政治改革の取り組みを必ず実行する」と声を張り上げていた岸田首相も、質問が野党議員の順番に変わった途端、しどろもどろな話し方へと変わりました。 

立憲民主党の大西健介議員が、岸田派(宏池会)の元会計責任者の略式起訴を受け、会長を務めた首相の責任を追及して「総理自身が説明責任果たすべきではないのか」「宏池会を解散するとしても派閥の財産が残っている。これはどうするのか」と迫ると、岸田首相は、「派閥解散」は明言したものの、財産については「具体的な手続きは決まっていない。適切に処理したい」と述べました。

続けて同議員が「適切に処理するとは、国庫に返納するということでよいか」と再度問うと、岸田首相は「まだ決まっていない」と繰り返しました。

同議員はさらに、裏金問題について「誰がいくら裏金をもらい、何に使ったのか。何人がかかわったのか」「全容把握すべきでは」と迫りましたが、岸田首相はこれに対しても、「(党内で)聞き取りすべく準備している」「不確定な要素があるのでいつまでとは言えない」と、真正面から答えることはありませんでした。

こうした岸田首相の姿勢に、SNS上では国民からから怒りの声が上がり、 《岸田首相の答弁は不誠実。まったくやる気がない》《自民党は裏金事件を反省していないことが分かった》《そもそも政治刷新本部の中間取りまとめをする前に全容把握するべきじゃないのか》といった投稿が相次ぎました。

 


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