沖縄の世界遺産候補地で、米軍の実弾を発見
世界自然遺産候補地となっている沖縄県国頭村安田の米軍北部訓練場跡地で24日、未使用の実弾一発が見つかりました。
沖縄タイムズによりますと、沖縄県や沖縄防衛局は、同訓練場での実弾射撃訓練の実施はこれまで確認されていないとしています。米軍廃棄物の調査中に実弾を発見したチョウ類研究者の宮城秋乃さんは「実弾射撃が行われていたとすれば、ほかにも埋まっている可能性がある」と強調しました。
発見現場は同跡地内のFBJヘリパッド付近で、実弾は直径約12ミリ、全長約70ミリで、地中約15センチに埋まっていました。宮城さんは24、26日、同じ場所から米軍のものとみられる空包も合計16発見つけました。
同訓練場には実弾射撃場が建設されていますが、1970年12月末に住民らの反対によって同訓練は中止されました。その後72年5月15日の「5・15メモ」では「実弾射撃は北部訓練場の指定射撃場内で認められる」とされましたが、同訓練の着弾区域が設定されるまでは実施しないとも記載されました。
これまで着弾区域の設定はないことから、県は「実弾射撃訓練は実施されていない」と認識しています。沖縄防衛局は沖縄タイムズの取材に対し「訓練を行ったことは把握していない」と回答しました。
宮城さんは「支障除去を完璧に終えてから堂々と世界自然遺産候補地として推薦すべきだ」と指摘しました。
村在住で70年の反対運動に参加した宮城克松さん(82)は「みんなで訴えて訓練は中止になったはずなのに実弾射撃をしていたとすれば大変なことだ」と話しています。
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