ニューヨークタイムズ、オバマ大統領の広島訪問について分析
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ニューヨークタイムズがこのような問いを投げかけました。「忘れ去れていた核兵器のない世界を作るというアメリカの主張は、オバマ大統領の広島訪問によって復活するのだろうか?」
(last modified 2025-06-22T07:17:28+00:00 )
May 12, 2016 23:27 Asia/Tokyo
  • ニューヨークタイムズ、オバマ大統領の広島訪問について分析

ニューヨークタイムズがこのような問いを投げかけました。「忘れ去れていた核兵器のない世界を作るというアメリカの主張は、オバマ大統領の広島訪問によって復活するのだろうか?」

アメリカの新聞・ニューヨークタイムズは10日火曜、一面で、オバマ大統領の広島訪問について、「オバマ大統領は今月末、G7先進7カ国の首脳会議に参加するため日本を訪問し、その際に広島を訪れる」としました。

現職のアメリカの大統領が広島を訪問するのは初めてのことになります。

オバマ大統領はこれ以前、アメリカ初の大統領としてミャンマーとキューバを訪問しています。

ホワイトハウスがこの訪問をそれほど重要ではないように見せようとしているにもかかわらず、明らかにこの訪問はオバマ大統領にとって、2009年に提起したものの、時間と共に消えうせていった核兵器のない世界作りの構想を復活させる絶好の機会です。

アメリカのルース前駐日大使やケリー国務長官をのぞいて、アメリカの政府高官は広島を訪問していません。

オバマ大統領も、この広島訪問で、原爆死没者慰霊碑に献花することになっています。

アメリカと日本は第2次世界大戦後、70年間同盟国の関係にあり、それは時間を追うごとに拡大しています。これにより、オバマ大統領の広島訪問は時期的に遅い行動と思われます。

1ヶ月、アメリカの政府内で、オバマ大統領の広島訪問をめぐり議論が行われました。一部では、もしこの訪問が実現すれば、それはアメリカの戦争時代の行為への謝罪ととられてしまうと考えられています。

オバマ大統領は大統領になってから最初の年に、中東とヨーロッパを訪問し、ブッシュ政権時代に壊されたアメリカとこの二つの地域の国々との関係を修復しようとしましたが、オバマ大統領の反対者は、謝罪訪問を行っていると非難しました。

広島の問題について、日本人の多くがアメリカの正式な謝罪を求めているわけではなく、オバマ大統領もこうした謝罪を行うことは一切考えていません。

オバマ大統領の広島訪問の主な目的は、「共通の未来作りに向けた前向きな眼差し」を提示することです。

アメリカと日本の同盟は、破壊的な戦争の廃墟の上に築かれたものであり、アジアでの平和確立に大きく貢献しました。両国はこうして、そのときから現在まで、世界での安全と発展のプロジェクトにおいて共に協力を行っています。

しかしながら、オバマ大統領は現在、2009年に提示した核兵器のない世界作りの構想から大きく離れています。

アメリカとロシアはそれぞれ1550発の核弾頭を世界中に配備しています。オバマ大統領の政策は、核兵器のない世界という構想を推し進める上での最大の障害となっています。オバマ大統領は、今後30年の、数兆ドルのアメリカの核兵器開発計画を大いに支持しました。オバマ大統領の謝った歩みや間違った判断により、彼はこれに関する目的を実現することはできませんでした。

オバマ大統領は今も、歩みを進めることで、核兵器のない世界における自らの指示や信用を復活させる機会を有しています。

核兵器を搭載した巡航ミサイルの製造を取りやめ、さらに国連安保理に北朝鮮以外のすべての国が守っている核実験の停止を確認させるなどしたことは、こうした指示を推進するものです。

オバマ大統領の広島訪問は、これに関するアメリカの新たな行動のイニシアチブを含むことになるでしょう。