参院補選、与野党ともに1勝1敗 衆院選へ与党内に危機感
岸田内閣発足後初の国政選挙となる参議院の補欠2選挙が24日日曜、投開票され、与野党ともに1勝1敗という結果になりました。
このうち山口選挙区では、自民党前職で公明党推薦の北村経夫氏(66)が30万票あまりを獲得し、9万票あまりの共産党候補に圧勝しました。一方、新人3人の争いとなった静岡選挙区では、無所属で立憲民主党・国民民主党が推薦した山崎真之輔氏(40)が65万票あまりを獲得、60万票あまりを獲得した自民党の若林洋平氏を下しました。
読売新聞によりますと、岸田首相は25日月曜、この選挙結果について都内で記者団の質問に答え、「山口では県民の信任をいただき、心から感謝したい。静岡は残念な結果だった。様々な要因の積み重ねだと受け止めている」と述べました。その上で、「気持ちを引き締め、政権選択選挙である衆院選に向け、努力を続けていきたい」と語りました。
共同通信は、自民党議員の話として、「岸田首相に交代した効果は小さいことが明らかになった」と報じました。また、閣僚の一人は、「与党内で『岸田首相で戦えるのか』といった声が大きくなり、今後失速しないようにしないといけない」と述べました。
岸田首相は、選挙期間中、静岡選挙区に2度応援に入っていました。
一方、野党側は勢いづいています。立憲民主党の枝野代表は、高松市で記者団に対し、「自公政権に対する国民の不信と不満が依然大きいことが示された。もう1つの選択肢があることを総選挙で訴えていけば、多くの理解と支持が得られるのではないかと勇気づけられる結果だ」と述べました。
共産党の志位委員長は、都内で記者団に対し、「衆院選は野党候補が一本化している選挙区が7割以上あるので、今回の結果は野党の勝利の可能性をうんと広げた」と語りました。
国民民主党の玉木代表も、「(静岡選挙区は)もともと自民党の議席だった。野党が1議席とれたことは野党にとっては勝利、与党にとっては敗北だ」と述べました。
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