沖縄県警が、米軍基地への「非公用軍事郵便物」を悪用した麻薬密輸で10人摘発
沖縄署や県警組織犯罪対策課などが22日、営利目的で米国からコカインや大麻などの薬物を密輸したとして、在沖米海兵隊員や米軍属を含む男女10人を同日までに麻薬取締法違反などの疑いで摘発したと発表しました。
沖縄タイムスによりますと、これらの事件では県外の指示役の男が、米国から日本の米軍基地に向けて郵送される「非公用軍事郵便物」として薬物を密輸させ、米兵らに受け取るよう指示していたとみられています。
米兵らは、那覇市内で県外から来た回収役の男女らに薬物を手渡し、その後薬物は県外の指示役へ渡ったとされていますが、同課は捜査に支障があるとして、認否を明らかにはしていません。
逮捕・摘発されたのは、指示役とされる住所不定・無職(29)、薬物の受け取り役とされる在沖米海兵隊員(24)や在沖米海兵隊軍属(29)、薬物の回収役とされる24歳と23歳で、この5容疑者は那覇地検が22日までに起訴し、一部は有罪判決を受けています。
逮捕容疑は、6月4~13日にかけて氏名不詳者らと共謀し米国から営利目的でコカイン計約2250グラム(末端価格約4500万円相当)や大麻リキッド約2千グラムなどを密輸したというもので、コカインは7万5千回分の使用量にあたると見積もられます。
同課や沖縄地区税関によると、指示役とされる被告がSNSのチャット機能を使い、浦添市にある米軍キャンプ・キンザーなどの基地内にある私書箱に送られた薬物を回収するよう米兵らに指示し、コカインや大麻は同被告に届けられ、県外に渡ったとみられるということです。
この事件をめぐっては、6月上旬、別件捜査で米兵の容疑者の自宅から大麻の植物片を見つけたNCIS米海軍犯罪捜査局が県警に情報提供し、同署や同課、税関、九州厚生局沖縄麻薬取締支所、NCISが合同で捜査を行っていました。
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