核兵器禁止条約発効から1年 消極姿勢の日本政府に市民団体らは抗議
(last modified Sat, 22 Jan 2022 16:09:30 GMT )
1月 23, 2022 01:09 Asia/Tokyo
  • 市民団体らの抗議
    市民団体らの抗議

核兵器禁止条約が22日で発効から1年を迎えました。これまでに86の国と地域が署名していますが、核保有国や唯一の被爆国・日本も条約への参加には消極的です。こうした姿勢に被爆者などの市民団体は抗議の声を上げています。

朝日新聞によりますと、条約発効から1年となった22日、被爆地・広島や長崎では、被爆者らが集会を開き、日本政府に対して核兵器禁止条約への参加を求めました。

広島市中区の原爆ドーム前では、市民団体が「核兵器禁止条約に全世界の参加を」と記した横断幕を掲げました。同団体の足立修一代表は、「原爆の被害を最も知る日本が世界に向けて発信しなければ、核兵器廃絶はできない」と語りました。

また、長崎市の平和公園でも被爆者150人あまりが集会を開きました。長崎原爆被災者協議会の田中重光解消は、「世界で初めて核兵器を違法とし、多くの国が批准する核兵器禁止条約を(日米は)無視し続けている」と批判しました。

核兵器禁止条約にはアメリカやロシア、中国などの核保有国や、「核の傘」にあるNATO北大西洋条約機構加盟国、そして日本などは参加していません。

こうした中、3月には同条約の第1回締約国会議がオーストリア・ウィーンで開かれる予定です。日本政府は同会議へのオブザーバー参加にも消極的な姿勢を示しています。

 


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