日本政府、「佐渡島の金山」世界文化遺産への推薦へ
(last modified Tue, 01 Feb 2022 07:15:54 GMT )
2月 01, 2022 16:15 Asia/Tokyo
  • 佐渡島の金山
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日本政府が世界文化遺産への登録を目指し、閣議にて新潟県の「佐渡島の金山」をユネスコに推薦することを了解しました。

NHKが1日火曜、報じたところによりますと、政府は同日の閣議で、「佐渡島の金山」のユネスコへの推薦を了解し、期限となる日本時間の2日水曜未明までに、パリの事務局に推薦書を提出する予定です。

政府・与党内には、韓国が朝鮮半島出身の労働者が強制的に働かされた場所だと反発していることも踏まえ、慎重な対応を求める声もありましたが、岸田首相は、先週「けうな産業遺産として高い評価がある」として、新潟県などの要望どおりユネスコに推薦する方針を表明しました。

これを受けて今後は、ユネスコの諮問機関の現地調査などを経て、来年夏ごろ開催される世界遺産委員会で、登録の可否が判断されます。委員会には、推薦に際して関係国との対話を促す指針があることから、政府は、韓国側に日本の立場を丁寧に説明していくとともに、新たに設けるタスクフォースで国際社会の理解を得るための戦略を練るなど、登録実現に向けた準備を本格化させる方針です。

この問題について松野官房長官は、閣議のあとの記者会見で「『佐渡島の金山』は高い価値にもかかわらず、登録に向けてさまざまな議論や意見があることは承知している。文化遺産としてのすばらしい価値が評価されるよう、韓国を含む関係国と冷静かつ丁寧な議論を行っていく」と述べました。また、遺産登録の実現に向けて、政府内に設けるタスクフォースについて「歴史的な経緯を含め、今後行われるさまざまな議論に対応するために、省庁横断的な取り組みを強化することを目的としている。早急に第1回会合を開催する予定だ」と述べました。

また末松文部科学相は、閣議のあと記者団に対し「世界文化遺産への登録実現のため、『佐渡島の金山』の高い文化的価値を評価してもらえるよう、関係自治体や省庁と連携し、冷静かつ丁寧な議論に努めていきたい」と述べました。

今回の登録推進に関しては、韓国が朝鮮半島出身の労働者が強制的に働かされた場所だと反発しています。

この問題について末松大臣は「関係省庁が参加するタスクフォースが設置されるので、歴史的な経緯を含めて丁寧に議論を始めていく。まずはきちんと文化遺産としての価値を評価し説明をしていきたい」と述べました。

そして林外相は、閣議のあとの記者会見で「『佐渡島の金山』の文化遺産としてのすばらしい価値が評価されるよう冷静かつ丁寧な議論を行って、登録実現に向けて外務省としても文化庁をはじめ関係省庁と連携してしっかり取り組んでいきたい」と述べました。また、記者団から日韓関係への影響について問われたのに対し「文化の話であり、韓国側の独自の主張は受け入れられない。大事な関係である日韓関係に悪影響を及ぼさないよう誠実に対応を行って、冷静かつ丁寧に議論を行っていく」とコメントしています。

「佐渡島の金山」は17世紀、世界最大の金の生産地で、江戸時代を通じて徳川幕府を支えた最も重要な鉱山だとされています。

 


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