May 15, 2022 20:29 Asia/Tokyo

今から74年前の1948年5月15日、パレスチナ人に対する残虐な犯罪を引き起こしてシオニスト政権イスラエルが発足を宣言しました。

1948年5月15日は、パレスチナ人にとってはアラビア語で「災厄」を意味するナクバの日とされ、1948年のイスラエル成立によって、自らの住んでいたパレスチナの居住地を追われ、難民となったことを嘆く日とされています。

この日は、パレスチナ人にとっては、彼らの土地が占領・没収された苦難の日々と、80万人以上が住処から追放され最初のパレスチナ難民と化したことを想起させるものです。イスラエルによるこの犯罪の発生から、早くも74年が経過しますが、パレスチナ人の苦難や悲痛な追憶は決して忘れ去られてはおらず、またシオニストという占領者の犯罪は終わっていません。

パレスチナのイスラム聖戦運動の上級メンバーであるワリド・アルカトティ氏は15日日曜、パレスチナ・ガザ地区において、国際通信イランプレスの独占インタビューに応じ、「パレスチナの人々は依然として西側支援を受けた植民地主義的なシオニズムの暴虐や圧制、占領、追放、難民化に苦しみ続けている」と述べました。

イスラエルという占領政権の犯罪は今なお続いています。過去74年間において、パレスチナ領全体の85%以上、即ち2万7000平方キロメートル相当がシオニストにより占領されているのです。しかし、同政権は依然として入植地建設に熱を上げ、パレスチナ人が所有する家屋や土地に欲望の視線を向けています。

これまでの74年間において、パレスチナ領の内外で10万人以上のパレスチナ人が殉教し、さらには国土防衛のために抵抗し、占領政権と戦っています、占領政権との戦争は老若男女の区別なく、パレスチナ人というアイデンティティだけで、対イスラエル戦争には十分なのです。最近、イスラエルの犯罪ぶりを報道していた、カタール国営衛星通信アルジャジーラ所属のパレスチナ人女性ジャーナリスト、シーリーン・アブアクレ氏は、その取材中にイスラエル軍によって意図的に殺害され、殉教を遂げました。

パレスチナ・ガザ地区の封鎖開始から、早くも16年が経過しています。ガザ地区は今や、世界最大の天井のない刑務所と化しており、ガザ住民は治安や保健衛生、食料面で重大な問題に直面していますが、それでも占領者の犯罪に対し果敢な抵抗を続けています。

パレスチナには依然として、抵抗あるいはダブルスタンダード化いう現象が見られ、パレスチナ自治政府はイスラエルの犯罪に注目せず、同政権との妥協を強調しています。しかし、時間の経過とともに、イスラエルに対する抵抗のほうが正当性があるとし、抵抗を叫ぶ声が高まってきています。そして現在、イスラエル政府は抵抗という現象を目の前に、脆弱化し混乱に陥っています。

占領地内で実施されたパレスチナ人による単独での作戦は、これまでに死者19人、数十人の負傷者を出していますが、これこそは占領政権たるイスラエルが苦境に陥っていること、そして、対イスラエル妥協に対する抵抗軍のアプローチのほうが優勢であることを示す最新の明白な証拠にほかなりません。このことからも、パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスはナクバの日から74周年にちなんで声明を発表し、「武力抵抗を筆頭としての包括的な抵抗こそ、シオニストの犯罪への抵抗や彼らによる占領から解放され、かつ剥奪されたパレスチナ国民の権利を奪還する唯一の方法である」と表明しました。

最後に指摘すべき点として、1948年のシオニスト政権イスラエルの成立は、西側諸国の全面的なバックアップを受けてのもので、それから74年が経過した今なお、西側諸国は西アジアの中核部分に陣取るこの違法な虚偽政権をひたすら支援しています。西側の後押しや黙認ことが、イスラエルの犯罪の継続の重要な要因であることは言うまでもありません。

前出のワリド氏はこれに関してイランプレスに対し、「植民地主義的な西側諸国は、ナクバの日の偽政権イスラエルの発足の舞台裏に関与しており、ナクバという犯罪は依然としてパレスチナ全域でつづいている。ナクバの犯罪の継続の責任は、アラブ・イスラム・パレスチナの領土占領をむざむざと許してしまった国際社会にある」と語りました。

 


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