イラク最新情勢;カディミ首相が辞任示唆も、イランは「安全で強いイラクを求む」
8月 31, 2022 20:05 Asia/Tokyo
カディミ・イラク首相が、国内騒乱が続いた場合の辞任を示唆しました。同時に、イランが「常に、安全かつ安定した強いイラクを求める」と表明しました。
イラクの政治活動家サドル師は29日月曜、政界から退く決意を表明しましたが、これにより同国は衝突や騒乱の新たな局面に突入しています。
サドル師引退の表明を受け、イラク首都バグダッドの政府系中枢機関などが立ち並ぶグリーゾーンでは、サドル師支持派が動揺を示し、一部は政府系庁舎を襲撃しました。
これらの人々はイラク治安部隊と衝突し、これまでに30人が死亡したほか、700人が負傷しています。
ファールス通信によりますと、カディミ・イラク首相は30日火曜夜、国内でこれ以上騒乱や混乱が続く場合には辞任もやむを得ない、としました。
こうした中、サーレハ・イラク大統領は同日夜、テレビ演説を行い、早期議会選挙の実施を求めています。
イラン外務省はイラク最新情勢に関する声明を発表し、「わが国は常に、安全で安定した力強いイラクを求めている」と表明しました。
この声明ではさらに、「わが国は以前に表明したように、イラクが現在の危機から抜け出すための唯一の解決策は、対話指向のアプローチに訴えること、市民の権利の維持、国家の法制度の尊重、憲法と政治プロセスの遵守であると考えている」とされています。
タグ