米がイラク民兵組織の対ISIS作戦を妨害
イラク治安当局者が、「米軍は、イラク民兵組織ハシャド・アルシャビが行うテロ組織ISISに対する作戦を妨害した」と発表しました。
ISISの残党は、現在でもイラクの一部の地域に潜伏し、定期的に同国の治安部隊に対して攻撃を行っています。
イラクのマアルーマ通信のウェブサイトが16日月曜、伝えたところによりますと、イラクの治安当局者は、「我が国の西部にあるアサド基地に駐留する米軍は、ハシャド・アルシャビの対ISIS作戦を妨害しようと、『作戦を実行すれば、米軍はハシャド・アルシャビを標的とする』と脅し、その結果、作戦が別の日に延期された」と述べました。
続けて、「この作戦を(シリア国境近くの)アンバール県西部で実施するために、ISISの要員や指揮官の動きに関する詳細な情報が集められていた。米軍は、地域でISIS構成員の人数が増加していることを十分に認識しているが、これに対して何の行動も起こさず、それどころかイラク軍の作戦を妨害している」としました。
こうした中、イラク軍の統合作戦本部が同地域におけるISIS掃討任務をハシャド・アルシャビに委任していました。
スーダーニー・イラク首相は15日日曜、米紙ウォールストリート・ジャーナルとのインタビューで、「イラクの脅威の源は、シリア国境から侵入してくるテロリストだ」と述べています。
イラクの各組織はこれ以前にも繰り返し、米軍の軍用ヘリコプターがテロリストをイラクへ移送している証拠が存在するとしてきました。
イラクの人々の話では、ISISは米軍が同国で駐留を継続する最大の言い訳になるということです。現在、イラクの国会と抵抗組織からの数年間にわたる圧力によってアメリカは表面上、同国での軍事作戦を終了しており、テロリストらは攻撃を増加させています。