170以上の人権団体がイエメン封鎖の解除を要求、「人道上の惨事終結を」
170以上の国際機関や人権団体が、イエメンの人道に反する惨状の収束に向け同国の封鎖を解除するよう求めました。
サウジアラビアは2015年3月26日から現在に至るまでイエメンへの攻撃を続けており、多くの死者を出したのみならず、同国のインフラの85%を破壊しました。この犯罪の規模は大きく、イエメンの官民両方の資産が多数被害を受けています。
イエメンではさらに、200万人以上の子どもたちが栄養失調に苦しんでいるほか、900万人の子どもを含めた1700万人以上の人々が、飲料水の不足や衛生・医療サービスの不足に苦しんでいます。
26日木曜、172の国際機関の人権団体が声明を発表し、イエメンの人道状況の悪化について深い懸念を表明するとともに、「この非人道的な惨状により、現在2000万人以上のイエメン人が飢饉や死の危機に瀕しているが、その人数は日を追うごとにさらに増加している」としました。
また、「イエメンでは、人々の苦しみが拡大しているとともに、給与や賃金の支給が途絶え、港や空港の利用制限も続いている」と指摘しました。
続けて、「良心を持つ人間は、戦争、封鎖、飢餓、病気・死によるイエメンの人々の苦しみを無視してはいけない。特に、人の命に関わる衛生・医療における人道的要請に対し、応える必要がある」と強調しました。
そして、イエメンを攻撃しているサウジ主導アラブ連合軍への参加諸国に対し、イエメン全土の職員給与を迅速に支払い、さらに同国の首都サヌア空港および西部フダイダ港の封鎖を解除するように求めました。
イエメン戦争をめぐっては、国連の仲介とサヌア政府の善意により、2022年4月2日から2か月の停戦が実施され、その後も2回延長されましたが、3回目の延長合意はならず、2022年10月2日に終了しています。
停戦合意の中で定められた重要な内容には、燃料積載船18隻のフダイダ港への接岸や、週2回のサヌア空港発着便の運行などがありましたが、停戦期間中も侵略者たるアラブ連合軍は、幾度となくこの停戦合意を破っていました。