シオニストによるアイデンティティ剥奪に対抗するパレスチナ人
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パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスとシオニスト政権イスラエル間の停戦履行後に注目を集めているのは、パレスチナ・ガザ北部へのパレスチナ人の集団帰還です。
(last modified 2025-08-16T09:55:59+00:00 )
11月 26, 2023 17:20 Asia/Tokyo

パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスとシオニスト政権イスラエル間の停戦履行後に注目を集めているのは、パレスチナ・ガザ北部へのパレスチナ人の集団帰還です。

イスラエルとガザの間の停戦は24日金曜日に発効しました。この停戦は4日間とされています。 

停戦での合意内容はさておき、重要なことはガザ北部への難民の集団帰還です。50日間の戦争中、イスラエルは再三にわたり、人々に対しガザ北部から退避するよう通告しました。ガザ北部の人口の大部分はこの地域に残ったものの、自らの命と子女らを救うために数万人が居住地を追われ、ガザ南部への避難を余儀なくされました。停戦後の写真からは、難民たちが集団でガザ北部や自宅に戻っている様子が見て取れます。 

ガザ難民の行動は意味深長なものです。この行動の最も重要な意味は、パレスチナがパレスチナ人のものであるということにあります。パレスチナ国民はパレスチナ領土の本来の所有者であり、シオニスト占領政権は西側諸国に後押しされ、75年間にわたってパレスチナ人の土地を強奪してきました。今回の50日間にわたる戦争では2万人以上が殉教しました。その70%は子供と女性が占めており、さらに約3万5000人の負傷者が出ています。

今回の戦争により住宅、医療機関、学校、そして全体的に都市インフラが破壊されました。しかし、人々は4日間という停戦の機会さえも利用して帰還しました。停戦期間がわずか4日間であり、この期間後にイスラエルのガザ攻撃が再開される可能性を考慮すると、彼らの行動はより意味を持つものになります。このような状況からして、ガザ北部への集団帰還は、イスラエルという占領政権に対する抵抗運動の支援だけでなく、パレスチナ人の国民的アイデンティティの存続を強調するものだとも言えます。

パレスチナ人のこの行動傾向は、イスラエル占領地域の人々の行動と比較された場合、さらなる重要性を帯びてきます。去る10月7日の攻撃後、パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスの攻撃は事実上停止したか、それほど激しくはなくなりましたが、占領地の人々は次第に逃亡しだしました。世界のテレビ局は、イスラエルの空港が占領地からの逃亡を希望する人々で溢れかえっていることを示す多数のニュースを報じました。

実際に、パレスチナ抵抗勢力による対シオニスト攻撃「アクサーの嵐」作戦の開始後、イスラエル占領地からの逆移住が大幅に増加しました。その主な要因は安全の欠如、言い換えれば安全が脅かされていることが、この点で最も重要な要因が国民的アイデンティティの欠如であることに疑いの余地はありません。占領地の人々はユダヤ人という要素を共有してはいますが、彼らの国民的アイデンティティは単一の土地に属しておらず、おそらくはよりよい生活ができるだろうと考えて様々な国から占領下のパレスチナに移住してきたのが、現在のイスラエル人と呼ばれる人々です。

 国民的アイデンティティの欠如とこだわりから、占領地の人々はあらゆる脅威を感じて避難に転じています。しかし、パレスチナ人は国民的アイデンティティが強いため、シオニストによる大量虐殺と高いレベルの脅威にもかかわらず、ガザ残留を望んでいます。イスラエルが現実を直視するようになれば、こうした行動パターンを考慮することで、ガザが自分たちにとそう簡単には手に入らないものであることを悟ると思われます。

 


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