米がパレスチナ自治政府外相の言論を制限
アメリカ政府が、パレスチナ自治政府のマリキ外相に、ワシントンで開かれたイスラム協力機構とアラブ連盟の連絡会メンバーによる記者会見で話すことを禁じました。
イルナー通信が9日土曜、報じたところによりますと、アメリカ政府は、ワシントンのフォーシーズン・ホテルで開かれたイスラム協力機構とアラブ連盟の連絡会メンバーらが参加する会合の記者会見の際、マリキ外相が話す許可を与えませんでした。
この記者会見で、ある記者はマリキ外相に質問を行いましたが、サウジアラビアのファイサル外相はそれに対し、「マリキ氏は答えることができない。なぜなら、米政府が(ビザ発給の条件として)同氏の言論に制限をかけ、メディアと話すことを許さなかったからだ」と述べました。
アメリカ政府のこの行動は、ネットユーザーの間で反応を呼び、諸国間の政治・外交上の儀礼に反する行為だとする意見が相次いで出されました。
SNS「X」のユーザーの1人であるアフマド・シャルフィー氏は、「これは道理にかなったことだろうか? 米政府は、イスラム協力機構とアラブ連盟の連絡会メンバーによるワシントンのフォーシーズン・ホテルでの記者会見で、メンバーの一人である(パレスチナ自治政府外相の)マリキ氏が語るのを阻んだ」と投稿しました。
チュニジア人ジャーナリストのヘサーム・ハマーディー氏も、この連絡会のメンバーに向けた形で、「これは、この連絡会に対する侮辱の極みである。つまり、あなた方は(米国へ)侮辱されに行ったということだ。もしあなた方の国の政府が毅然とした態度をとっていたなら、すべての扉はあなた方に開かれていただろうし、米国もあなた方の一人を侮辱する勇気は持てなかっただろう」としました。
また、ヨルダン人ジャーナリストのヤーセル・アブー・ハラーレ氏は、「これは、恥を知らない敵意の極みである。マリキ氏が何を言おうとすると思ったのだろう?(パレスチナ自治政府が現在統治機関を置く)ラマッラで、(シオニスト政権イスラエルの)占領者らが武器を構える下でなら同氏は発言できるが、国際機関では発言する権利がないというのか? (米国が敵視していたキューバの革命家)チェ・ゲバラ氏でさえも、国際機関で話をしたというのに!」と、憤りを示しました。