イエメン・シーア派組織、「侵略には報復」 英米のイエメン空爆受け
イエメンのシーア派組織・アンサーロッラーの政治事務局が、12日金曜夜に発表した声明で、「米国とイギリスが先日我が国に行った侵略行為は、報復なしには済まされないだろう」としました。
USAFCEN・アメリカ中央空軍の司令官は、同軍が現地時間12日未明、イエメン国軍の16拠点において、100発以上の誘導ミサイルなどで戦闘機や潜水艦といった60以上の目標を攻撃したと発表しました。
イエメンではこれらの攻撃により5人が死亡、6人が負傷したということです。
今回のアメリカとイギリスの攻撃は、イラン、ロシア、中国、イラクなどの様々な国からの反発や抗議を受けています。さらにアメリカの一部議員も今回の攻撃について抗議するとともに、それがもたらす結果について警告しています。
イルナー通信によりますと、アンサーロッラーの政治事務局はこの件について声明を発表し、「イエメン国民に対して行われた侵略という犯罪行為は、法的に正当化できるようなものでは一切ない。また、今回の侵略は、イスラエル政権の命令によって行われた」としました。
続けて、「米国とイギリスの行った侵略は、報復なしには済まされない。侵略を行う国々は、自身の侵略行為のすべての結果を引き受けなければならない」と強調しました。
その上で、「イスラエル政権とアメリカの侵略にさらされているパレスチナの人々を支持・支援するというイエメン国民が取る立場は、何ら変わってはいない」としました。
また、アメリカとイギリスによるイエメン国民への侵略に反対を表明した諸国や各政党・運動に感謝を示しました。
一方、国連イラン代表部も、今回のイエメンへの軍事侵略を非難しながら、「米国とイギリスの違法な行為は、国際法でも認められていない」と指摘しました。
イエメン軍は、パレスチナ・ガザの人々の抵抗を支援するため、シオニスト政権イスラエル関連の船舶および同政権の占領地へ物資を運ぶ船舶を、インド洋からバブ・エル・マンデブ海峡を抜けて紅海に入った場合は攻撃の対象にするとした表明に基づき、この数週間で数隻を攻撃していました。
同軍は、イスラエル政権がガザへの攻撃および同地区住民の殺害を止めない限り、同政権関連の船舶への攻撃を紅海で続けるとしています。