トルコ最新情勢に迫る
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トルコ・イスタンブールで多数の市民らがイマモール市長の拘束に抗議
トルコの最大都市イスタンブール市長のエクレム・イマモール氏が、汚職とテロ支援の容疑で逮捕・拘束されました。この措置には、野党・共和人民党(CHP)が強く抗議しています。
【ParsToday西アジア】トルコ警察は19日、2023年の大統領選挙で現職エルドアン大統領の最大の対抗馬でもあったイスタンブール市長のイマモール氏を汚職およびテロ支援の容疑で逮捕しました。しかし、この措置に市民が憤慨し、大規模な抗議デモ行進を行っています。
今回のイマモール氏の逮捕にトルコ野党は怒りをあらわにし、これを政治的動機によるクーデターだと非難しました。
なお、イスタンブール県知事はイマモール氏の逮捕に対する抗議デモが広範囲に拡大したことを受け、現地時間の23日まで4日間にわたり同県内での集会やデモを禁止しました。
しかし、この措置にもかかわらず、19日夜には数万人がイスタンブール市内サラチャネにある市役所前に集結し、反政府スローガンを連呼しました。
CHP党首のオズギュル・オゼル氏は同日夜、イスタンブール市役所前に集結した数万人を前に演説し、「イマモール氏はトルコの将来の大統領である」と語りました。
一方、トルコ首都アンカラ市長のマンスール・ヤヴァシュ氏もイマモール氏への支持を表明し、大統領選挙への出馬の決定を中止しています。
なお、イマモール氏の逮捕を受けて、トルコ議会では今月20日、議員らの間に緊迫したムードが流れ一触即発の事態となりました。
この報道および公開された動画によれば、与党の代表者と野党CHPの代表者らの間で激しい論争が起こっています。
一方、エルドアン大統領はイスタンブール市長の逮捕を受けて、「野党は汚職容疑の引責・釈明ではなく、政治スローガンにより国民を惑わそうとしている」と述べました。
こうした中、報道各社は、トルコ国内各都市で数千人の市民らがイマモール氏の逮捕に抗議し、2夜連続で大規模なデモを開催しており、一部の地域ではデモ参加者と警察の間で衝突が発生したと報じています。