イスラエルによるドーハ攻撃は挑発行為の終焉か?
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イスラエルによるドーハ攻撃は挑発行為の終焉か?
シオニスト系新聞ハアレツが、シオニスト政権イスラエルによる最近のカタール首都ドーハの住宅街への空爆を、イスラエル政権の理性の欠如の表れだと認めました。
現地時間の今月9日午後、イスラエル軍機がカタールの領空を侵犯し、首都ドーハの一部区域を爆撃しました。爆撃現場は、同市内カタラ地区で開催されていたハリル・アル=ハイヤ氏率いるパレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスの高官代表団による会合の会場でした。最新の報道によりますと、爆撃の瞬間に激しい爆発音が聞こえ、ドーハ上空には大量の黒煙が立ち上ったものの、ハマス代表団のメンバーへの被害はありませんでした。
【ParsToday西アジア】イスラエルの新聞ハアレツは解説記事において「イスラエル政権によるカタール首都の住宅地に対する空爆は同政権史上最も気違いじみた軍事作戦の一つであり、イスラエル指導部の理性の欠如の表れである」と報じています。
ハアレツ紙はまた、「統制力を欠き、戦略上危険な結果をもたらす性急な決定を下した」としてネタニヤフ現イスラエル内閣を非難し、このような作戦の必要性と目的に疑問を提起しました。
さらに「米国が支持する停戦協定の条件を再検討しながら、捕虜釈放交渉中の人々を暗殺しているのは誰だ!」としています。
さらに、今回の攻撃がシオニスト捕虜事件に関する極めて重要な交渉に参加していた人物らを標的にしたもので、カタールが2023年10月7日の戦争開始以来、この事件で最も重要な仲介者の一つであったことを強調しました。
加えて、ネタニヤフ首相の政策を強く批判し、「今回の作戦はイスラエル首相が捕虜交換協定を阻止し、自身と内閣の政治・軍事的失策から世論の注目を逸らそうと繰り返してきた試みに沿って実行された」と報じています。
そして「一部のイスラエル治安当局高官が攻撃に反対したにもかかわらず、作戦の続行は阻止されなかった。これは、イスラエル指導部の治安・政治意思決定システムの崩壊を示唆している」と指摘するとともに、「このような作戦の結果、欧州諸国による対イスラエル制裁やイスラエル市民の渡航制限にまで発展し、占領地内における現政権の安泰が急速に弱まりかねない」と警告しました。
ハアレツ紙は最後に、「ドーハ爆撃は決して事件の終わりではない。イスラエル指導部には戦略的ビジョンがなく軍事力だけに頼っているため、同様の攻撃がトルコ・イスタンブールやエジプト首都カイロなど他の首都にも広がる可能性がある」と強調しました。