パレスチナ学者評議会議長:「『アクサーの嵐』襲撃は西洋的民主主義の虚偽を暴露」
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パレスチナ学者評議会のナワフ・タクルリ(Nawaf Takruri)議長が「2023年10月7日に『アクサーの嵐』と称して実行されたパレスチナ抵抗勢力の大胆な作戦は、世界的な一大覚醒と化した」と語りました。
(last modified 2025-10-07T20:25:38+00:00 )
10月 07, 2025 17:45 Asia/Tokyo
  • パレスチナ学者評議会のナワフ・タクルリ議長
    パレスチナ学者評議会のナワフ・タクルリ議長

パレスチナ学者評議会のナワフ・タクルリ(Nawaf Takruri)議長が「2023年10月7日に『アクサーの嵐』と称して実行されたパレスチナ抵抗勢力の大胆な作戦は、世界的な一大覚醒と化した」と語りました。

【ParsToday西アジア】メフル通信によりますと、ナワフ・タクルリ議長はパレスチナ抵抗勢力による対シオニスト攻撃・「アクサーの嵐」作戦決行2周年を機に、この節目の重要性やシオニスト占領政権イスラエルへの影響、そしてガザで進行中の大量虐殺についての分析を発表しています。

「アクサーの嵐」作戦で、イスラエルは世界の面前で恥辱を受けた

タクルリ議長は「イスラエルは過去数十年にもわたり、軍事力、情報力、そして揺るぎない支配力というイメージを作り上げてきた。そのイメージを打ち砕いだのが、アクサーの嵐作戦である。この作戦は敵の力を不可逆的に粉砕し、イスラエル政権は世界の前で屈辱を味わわされた。パレスチナ抵抗勢力がイスラエル支配地域に侵入して軍事基地を占拠し、イスラエル軍兵を捕らえたことは、シオニスト占領軍に1948年以来前例のない心理的かつ戦略的な打撃を与える形となった」と語りました。

力ではなく自暴自棄から生まれたジェノサイド

タクルリ議長はまた「アクはサーの嵐作戦に続き、シオニスト政権はガザへの全面攻撃を開始した。ジェノサイド、飢餓、そして破壊という作戦行動は、今や満2年となっている。これらの犯罪は自信からではなく、恐怖と屈辱から生まれたものだ。イスラエル占領軍が現在手を染めているあらゆる犯罪は、失われた尊厳を少しでも取り戻すことが目的で、彼らの虐殺は狂気を発端としている。彼らは噂の統制力、軍事的信用、そして道義的立場を失っている。彼らは強さを見せるために殺人に走るが、投下する爆弾はいずれも彼らの弱さを露呈させるだけである」と述べています。

世界規模で広がった嵐

タクルリ議長は続けて、次のように分析しています;

「アクサーの嵐作戦はガザ国境にとどまらず、その影響は大陸を越えて広がり、シオニスト政権の偽善と欺瞞を暴き、連帯を鼓舞した。この嵐は世界中に広がり、英ロンドン、米ニューヨーク、スペイン・マドリード、インドネシア・ジャカルタの街頭に繰り出した、何物にも隷属しない自由なる人々、学生、活動家、そして市民らの本来的な人間的信念に基づいた姿を浮き彫りにした。同時に、米ワシントン、仏パリ、独ベルリンに至るまで、指導部が自由を口にしながらもジェノサイドを支持しているという西側民主主義の虚偽を暴いた。2023年10月以来、世界中で数百万人がパレスチナを支援する前例のないデモに参加し、スペイン、アイルランド、南アフリカを含む多くの国々がイスラエル政権の犯罪に対し勇敢な対抗姿勢を示している。一方、欧米諸国のいわゆる人権擁護団体はシオニスト占領軍に武器を提供し、国連の停戦決議に拒否権を行使し、西側諸国の倫理的リーダーシップに対する世界的な失望に追い打ちをかけている」

対イスラエル関係正常化は真実の重みで崩壊

加えて、タクルリ議長は次のように強調しました;

「アクサーの嵐・襲撃以前、複数のアラブ諸国が対イスラエル関係正常化に向けて奔走していた。しかし今、これらの計画は灰燼に帰している。この襲撃は、あらゆる高潔な人々に対し正常化への道を閉ざした。かつて占領者を受け入れようとした人々は今や恥を知り、自国民の前で沈黙している。もし正常化の流れが続くなら、それは国民ではなく、腐敗した指導者によるものとなるだろう。イスラム共同体は、パレスチナが売り物にあらずという明確な文言を発した」

人類の道義的覚醒

またこの分析は、以下のように強調しています;

「『アクサーの嵐作戦』は、戦場を越えて世界規模での道義的覚醒を引き起こした。ガザから生まれた不屈の精神と信念を示す映像は、世界中の活動に刺激を与え、活動家、学生、そして一般市民が政府の沈黙に挑戦状を突き付けている。

ガザの人々は、自らの苦しみを通して世界の良心を覚醒させた。欧米の大学に通う若者ら、街頭デモを行う人々、ボイコットして真実を語る人々。これらはすべて、アクサーの嵐がもたらした成果に他ならない。この作戦から2年が経過した今、パレスチナ闘争は地域的な抵抗から世界的なイスラム運動へと発展した。イエメンによるシオニスト政権へのミサイル攻撃、レバノンのイスラム抵抗組織ヒズボッラーによる国境紛争、ジャカルタから南アフリカ・ヨハネスブルグにまで至る連帯デモは、いずれも抵抗戦線の拡大を物語っている。パレスチナ闘争はイスラム世界の倫理的羅針盤となり、被抑圧民を団結させ、圧政者の欺瞞を暴く理想となった。『アクサーの嵐作戦』は単なる軍事的な出来事ではなく、理想の再生かつ、諸国民の覚醒であり、また疲弊した占領の終焉プロセスの始まりでもあった」

 

 


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