アレッポ東部でのシリア軍の大前進
シリアの反体制派系の「シリア人権監視団」が、アレッポ東部をシリア軍が制圧したことを認め、「これは2012年以来、アレッポでの反体制派の最大の敗北だ」としました。
エマーディ解説員
アレッポのテロリストは窮地に陥り、逃亡し、彼らの支持者は彼らへの支援に奔走しています。アレッポはシリア第2の都市であり、同国の北部にあります。2012年から、アレッポ東部はテロリストに占領され、西部がシリア政府の支配下にあります。
アレッポはしばらく前から、シリア軍とテログループの衝突の中心となってきました。シリア軍はロシア軍や同盟国の空からの支援を受けることで、アレッポのテロリストを包囲することに成功しました。テロリストの支持者もこの包囲を破ろうと努めています。彼らは人権を主張し、再度、停戦によって、テロリストの力を復活させようとしています。シリア軍の封鎖からのテロリストを解放するための努力はこれまで実を結んでおらず、シリア軍は2012年以来アレッポで最大の成功を収めました。テロリストにとっての最大の敗北はこの2日で起こりました。シリア軍はアレッポ東部の3分の1の制圧に成功しました。
シリア軍は27日日曜、アレッポ東部の一地区を完全に制圧しました。この地区の制圧は、シリア軍の前進の下地を整え、シリア軍は、アレッポ東部の別の地区の制圧にも成功しました。この地域の制圧は、アレッポ空港の西部の治安を完全に確保し、アレッポ東部で武装集団の支配下にある地域から分離させました。これに加えて、アレッポ東部に住む1万人のシリア人が、シリア政府と軍の管轄下にある地域に退避し、テロリストの手から解放されました。
シリア軍の大勝利は幅広い反響を引き起こしています。一部の情報筋は、アレッポでのシリア軍の勝利を、ドミノ倒しになぞらえました。シリア人権監視団の代表は、シリア軍の今回の制圧を2012年以来、反体制派にとって最大の敗北だとしています。
カタールのムハンマド外務大臣は、アレッポでのシリア軍の前進に懸念を表し、「シリア軍によってアレッポが完全に制圧されれば、カタールとその同盟国はシリアの反体制派への支持を継続するだろう」と述べています。
テロリストの支持者がアレッポでの敗北を懸念しているのは、シリア軍がアレッポを完全に解放した場合に、トルコとの国境を閉鎖する可能性があるためです。そうなればシリアのテロリストはもたないでしょう。なぜならトルコとの国境はテロリストがシリアに出入りし、武器を調達する最も重要なルートだからです。